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「そこの男の子!」
「……」



家の玄関の前にネコミミを付けた少女と車椅子に乗ったスタイルの良いお姉さんが居た。

しかし僕は何やら厄介事の予感がしたので無視を―…


「無視するなんて言い度胸じゃない…桜満集!」


無視―…しようとしてスタイルの良いお姉さんに名前を呼ばれて服まで引っ張られて無視出来ない状況になってしまったので仕方なく応答する



「何か用ですか?勧誘ならお断りなんで…」
「あんたを舞踏会に連れて行ってあげるわ!」
「いや、頼んでないし行きたいとも思ってないから…」

「つぐみ!」
「はいはい〜♪」

「え、ちょっと…え!?」


つぐみ、と呼ばれたネコミミの子が物凄い勢いでラリアットの要領で僕を強引に家の中に入れる…そもそも僕の家なんだけどな、と思ったけど何をしても意味がなさそうなので諦めて、されるがままになる




家の中に入ると僕を椅子に座らせた。…よく考えるとこれって強盗の一種じゃないだろうか


「さぁて…!桜満集!」
「叫ばないでよ、何?」
「好きな色を言いなさいっ!」
「はぁ…?好きな色?」
「そう言ってるじゃない!」
「……特に無いけど?」

じゃあ…、涯の言ってた奴にするか。ご愁傷様ね


最後の方が上手く聞き取れなかったけど…なんなんだ、これ。
スタイルの良いお姉さんめんどくさい…凄くめんどくさい!
そう思いつつもなにも行動は起こさない、起こすのめんどくさい


なにもしないで居ると何やらネコミミ少女が袋から…よく見えないけど黒い布?らしきものを取り出して笑いつつ言った



「着なさい、もしくは着させてあげようか?どうする?」





そう言って目の前に突きだされた物は…メイド服だった