なんでだろう…、 君の事が好きなのに…、 好きなのに君はどうして。 「あれ、集?」 放課後の教室に、ふわふわした綺麗な金髪にキツそうな目をしていながらも幼さを確かに残している顔立ちをした彼がいた。 しかしつい最近まで一緒に居てくれた彼…、ダリルは居ない。 だって彼には…、 「彼女はどうしたの?」 「まだHR中なんだよ」 凄く可愛い…、つぐみと付き合い始めたんだから 僕は言葉を重ねる 「浮気しちゃ駄目だよ?」 「そんなことしない!」 「そっかー」 「…つか、集どうしたの?」 「え、何が?」 先程の幸せそうな笑顔を消して真剣な顔でダリルは僕に言う 僕が戸惑いを隠せないでいるとダリルは困ったように言う 「だって集さ…」 「何だよ!」 珍しく言い難そうにハッキリ言わないダリルに無性に苛々する。 僕が突然キレるとダリルは言い難そうに僕に告げる 「集さ…、泣いてる。」 「…!?」 慌てて目元を拭ってみると冷たい水に触れた、気付けなかった 「なんかあった?しゅ…」 「ごめん、帰るね」 心配そうに僕の名前を呼ぶ声を遮り教室から逃げるように出て行く。このままじゃあ…危険だ。 全力で下駄箱まで走った あのままダリルと居たら…思わず気持ちを言ってしまいそうで 「……っ」 誰も居ない下駄箱で、一人で泣いた こんなに好きなのに ( どうして君は…、 ) Back |