二人だけの | ナノ



やんでれダリル君








頭がくらくらする
血が足りないせいだろう。頭や腕、至るところから血が流れて行くのが他人事のように思える

彼、ダリルは愉しそうに笑う


「なぁ、小さい頃考えたりしなかった?自分と好きな子の二人だけの世界になったらって!考えなかった?まぁいいや。少なくとも僕は考えたんだ、僕と好きな子…僕と集の二人だけの世界になったらって!だから僕は夢を現実にしたんだよ!僕と集だけの世界を造ったんだ!」


笑って歪んで笑って狂って
僕の血ではない返り血を浴びた彼は笑顔で言う


「もう、あのロン毛は居ない」


涯の血を体たくさんに浴びたダリルは笑いながら僕を引き寄せ囁く



「二人だけの世界だよ」



それを聞いて僕は意識を手放した





(ただ君が好きなだけなんだ)



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