辛辣な俺のエンジェル | ナノ




「遠慮すんなよ、美咲」

「してねえから今すぐ死んでこいよ、クソ猿」


相変わらずの口の悪さに思わず口元がニヤつく…美咲は本当に可愛い、そんな顔を真っ赤にして暴言を吐くなんて俺をその気にさせるだけなのに、

気付かない鈍感な所も可愛い、やっぱり俺の美咲は可愛い


「みさき、」

「〜っ、ばーかばーか!」


念を押して名前を呼んでみれば美咲は視線を逸らして俺の言うとおりにする。

子供じみた悪態なんて美咲以外だったら殺意すら湧くというのに美咲なら可愛い、美咲可愛い

俺の言った通りに、俺の腕の中に来る美咲を優しく抱きしめる


「やっぱり生の美咲は最高だなぁ、美咲ぃ。」

「きめえきめえきめえ!」


おっと、思わず心の声が声になった。

美咲の可愛さに本音が漏れてしまうなんて俺は興奮しているのか。よく考えれば美咲の写真を見たのも数時間前だし、生の美咲に会ったのも数日前だ。美咲が足りない

美咲を抱きしめていると、美咲は落ちつきの無い子供のように手足を暴れさせて、俺の拘束から逃れようとしている。

こんな可愛い美咲を手放すのはおしいので抱きしめる力を強くして、囁く。


「逃げんなよ、」

「いやもうマジで、冗談抜きで止めろ気持ち悪りぃから」

「絶対に、嫌だ」


美咲の反論を聞く前に、美咲の唇を奪ってやる

あぁ、美咲の口は小さくて可愛いな興奮する。キスに慣れてない所も可愛いし、何回もキスなんてやってんのに、今の状況で息が出来てないのも可愛い。

――もっと虐めたくなる


「――っ、」


酸素が上手く回らなくて苦しいのか、酸素を求めるべく口を薄く開く美咲

そこに舌を入れてみれば、小さく呻き声が上がる


「…っ、う。あッ、」


可愛い?いやいや、これはエロいだろ。

思わず俺自身を抜刀したくなる、…いや此処は我慢するべきだろ、美咲可愛いよ美咲

美咲の口の中を荒らしていく。歯形をなぞるように丁寧に舐めてから、美咲の舌に絡ませていけば、美咲も慣れないながらに答えてくれる。なんだ、美咲もやっぱり俺とキスしたかったんだな、可愛いな美咲


「――っ、うーッ!」


細っこい腕で俺の胸板を殴る美咲、痛いけど嬉しいかもしれない

解放の意を示す美咲に、もっとキスを続けたいのを我慢して唇を解放すれば、開口一番に


「死ね…っ、」


だそうだ。

だから顔を真っ赤にして暴言は枯れても俺をその気にさせるだけだっつの。

学習しない美咲可愛い、馬鹿な美咲も可愛い。


「気持ち良かっただろ?」

「おまえのキスじゃ気持ちよくねえよ。死んでこい、」

「あんなに気持ちよさそうにしてたのに?なァ、」

「してねえ!――っつか、いい加減に離せ!」


美咲を手放すなんて美咲の頼みでも断りたいが、仕方なく美咲の小さな体を手放すと、美咲は3歩後ろへ飛び退いた

――これで逃げたつもりなんだろうか?…馬鹿だなあ、俺から本気で逃げたかったなら全力で走るべきだったな。まぁ、美咲がどこに逃げたって捕まえる自信はあるけどな


「俺から逃げんのか?美咲ちゃん、」

「美咲ちゃんって呼ぶな…っ!」

「逃げるの?」

「…うっせー、馬鹿!」


やはり赤い顔のまま暴言を吐く美咲、…そろそろ教えてやろう。

その顔で俺に暴言を吐くと言う事がどういうことなのか、いい加減に美咲に分からせてやろう


「美咲さぁ、顔真っ赤にしてそんな事言っても怖くないよ?」


寧ろ結構クるものがあるよ?と付け加えて行ってやれば、美咲は目を丸くした後に自分の顔を触り始めた

…もしかして自分の顔が赤い事に気付いてないのか!?なんだよもう、可愛すぎるだろ。

そろそろ我慢が出来そうじゃねえし、襲っていいかな?良いよな、美咲。


「美咲、ヤろ。」

「…はあっ!?お前、なに言って――」

「全部言わないと分かんないか?セックスさせろっつってんの、」


セックス、と口に出して言ってみれば美咲は唖然とした様子で口を開けて顔を更に赤くした。触ったら凄く熱そう、触りたい美咲の顔

そうか、もろに単語を口に出すと弱いんだな。覚えておこう、まぁ美咲のことなら忘れる気がしないけど

美咲が唖然としている隙に美咲との距離を詰めて、再度美咲の体を抱きしめる


「みさきーぃ、なあ…」


耳元で厭らしく囁いて見れば、美咲は体の力をフッと抜いた。耳が弱い美咲は良いな、可愛い。

ふるふると体を小刻みに震えさせて、耳を攻められた快感に耐える所はソソられる。


「セックス、するぞ」

「おっ、おまえは…ッ!――好きにしろ、馬鹿ッ!」


成程、耳元で卑猥な言葉を囁けば美咲とヤれるみたいだ、凄く良い事を知った

美咲からの許可も下りたことなので、俺は美咲の服に手を掛けた。







−−−−−



あんまり辛辣じゃないエンジェルの美咲、もっと罵倒させるべきだった。

猿比古の視点で書くと毎回やけに気持ち悪くなるのは気のせいですか、気のせいですね。

ところで、猿比子は何回"可愛い"って言ってますかね?結構な回数言ってる気がします、流石です猿比古さん



ひな様へ/三万打リク作品
気持ち悪い伏見×美咲でした、ひな様の御期待に添えたかが甚だ疑問です…あんまり気持ち悪くないかもしれません、もっと気持ち悪い方が良かったですか?←

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