早退しよーよぉ! | ナノ




(強がったふりのおとこのこ)と同じ世界観

---


「ねぇ、ひまぁー。はくえーかまってー」

「…紅玉、今は授業中です」


紅玉の発言に今の今まで流暢に数学の説明をしていた先生が固まる。
紅玉は机から脚を出し、横向きに椅子に座って私の方を見て来る。


「白瑛も面白くないと思ってるでしょお?」

「確かに面白くないですし退屈過ぎて眠たいくらいですが、一応授業ですから」

「けちぃー!」


先生が先程にも増して落ち込んでいるのは、きっと気のせいだと思う。

紅玉は短いスカートで脚を組んだり組み直したりしているせいで、先程から男子の視線が熱い
紅玉は自覚してないのか、そんな男子には目もくれず私の方を見て来る


「ねえ、白瑛。」

「……なんですか、」

「どっか行かないー?」


何度言えば彼女は分かってくれるのでしょうか、今は授業中だと何度も言ってるのに右から左に流している紅玉

流石というか、なんというか…
私はいい加減に痺れを切らす事にする


「紅玉、いい加減に……」

「そおねぇ…白龍の学校にでも行かない?」

「…白龍の?」

「そ!こんな授業よりも白龍の所に行く方が有意義だと思わな「思います」…」


凄く思う。
白龍の学校生活とか気になるし、白龍の授業姿に体育姿…ジャージ姿!?
考えだしたら凄く見たくなってきた

そういえば今更だけど男子からの視線は熱いし、女子からの視線も痛い(…騒ぎすぎ?)
紅玉は退屈そうな顔をしたまま、やはり此方を見ているため私はノートと教科書を閉じた


「紅玉、行きましょうか」

「…白瑛って本当に白龍が絡むと壊れるわねぇ、そんなところが良いけど。」

「何を言ってるんですか?ほら、早く白龍を見に行きましょう!」


筆記用具を鞄の中に詰め込んで、許可書類は机の中にしまう。
紅玉は元より机に何も出していないため、ごてごてにデコられた鞄を持って立った

つられて私も机から立って鞄を肩にかける


「白瑛の母校なんだっけぇ?」

「えぇ、一応。そんなことより早く行きましょう」

「――さっきからそればっかね…あんた。」


二人並んで教室から出て行く

ふと、先生の事を思い出し先生に目をくれると、先生は項垂れていた
理由は見当もつかないけど、まぁ気にしない

廊下を歩き始めた所で、ずっと気になっていた事を紅玉に言う


「そういえば紅玉、スカート短すぎじゃないですか?男子に覗かれてましたよ?」

「馬鹿ねえ、見せてたのよ」


そう言ってスカートを捲り上げる紅玉に私は空いた口が塞がらなかった。



早退しよーよぉ!
白瑛とサボりが出来るなんて…楽し過ぎるわねえ。



***



…百合?
いや、これはなんというか…白瑛が愛されてる話を作りたかったんです

紅玉さんが若干ビッチ臭いのは理由があります、ちゃんと考えてますとも!!!!



Back


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -