『二年の衛宮切嗣は至急生徒会室へ来て下さい』 「えー……」 せっかくの昼休みに呼び出しをされた、全校放送で。 行きたくないけど周りからの視線が痛いので弁当を一気に口に詰め込んで立つ 「おっ、今の放送ランスだ」 「ランス?誰だそれ」 「俺の後輩!良い奴だぜ!」 「へー…」 立ち上がったと同時に近寄ってくる雁夜 雁屋の言葉は聞き流して生徒会室へ行こうとしたところで、新たな敵が立ちはだかった。僕は顔を思い切り顰めて言う 「退けろ」 「私も一緒に行ってやろう」 「一人で行けるから良い」 「言ってやると言っているのだが」 「一人で行けるって言ってんだよ、どっか行けや言峰」 目の前に手を広げて立ちはだかり退ける気のない言峰 正直一人で行くのは不安だけど、言峰と行くくらいなら行かない方がマシだ 「私の好意を受け取らないとは…分かっているのか?」 「何も知らないし分かりたくない」 「では今から男子トイレで「行く!一緒に行こう!」 貞操の危機を感じて思わず叫ぶ 言峰は満足そうに笑って「では行くぞ」と自分のペースで進める。 仕方ないので少し距離を取りながらも言峰についていく。 「……相変わらずだな」 「……そうだね」 教室に残った二人は切嗣にエールを送りつつ弁当を食べた Next |