これは罪なのでしょうか。
罪なのですね、だって貴方は今まで以上に私を見なくなった。でもそれで良かったのかもしれません。だって私の体にはかけがえのない貴方との愛の証明がいるのですから。




「お前って頭おかしいよな」
「どうして?」
「普通父親と…」
「セックス?」
「…しねぇだろ」
「だって好きなんだもの」

私の素直な考えに彼は訝し気に眉を寄せた。彼はいつも私を気遣ってくれる、とても優しい人だ。だから少し申し訳なくなる。彼が私に恋愛感情を抱いてないことは明白だし、私を心配してくれるのはただ純粋に優しいからだ。私は確実に幸せなのだから心配せずともいいのに。

「子供は」
「産むわ。絶対に」
「あいつは」
「堕ろせとは言わなかったわ。でもきっと堕ろして欲しいんだと思う」
「自分の子供なのにか」
「血は繋がってなくても仮に娘にあたる私との子供だもの。後悔があるんじゃないかしら」
「悲しくないのか」
「何が?」
「あいつはきっとお腹の子に冷たくなるぞ」
「勿論私にもね」


私が笑うと彼は悲しそうな顔をする。
彼のかわりにお腹の子が泣いているような気がした。
























(110330)
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