ガシャン。とっても厄介な音がした。静雄は心底めんどくさそうにキッチンに立つピンク色のエプロンをした(意外と似合う)臨也の背中を見た。
先程の音は臨也が洗っていた食器をシンクに落とした音のようだ。もしかしたら割れているかもしれない。

「…シズちゃん、今なんつった…?」
「だからこの間門田っち泊まったって」
「信じられない!!」


臨也は勢いよく振り向いてソファに座る静雄の元にずかずかとやってきた。

「はぁ?」
「どうしてシズちゃんは…っ…もう知らない!」
「何拗ねてんだよ」
「拗ねてない!」

臨也はすんと鼻を鳴らしてシズちゃんの馬鹿馬鹿と続けた。静雄は溜息をついて臨也の頭をぎこちなく撫でた。

「何で泣くんだよ…」
「だって…!シズちゃんは俺のじゃん!」
「はぁ?」
「なんでそんなっ…なんでそんな軽々しく他の男の家に泊まるの!?俺のちんこだけじゃ物足りないっていうの!?」
「お前アホか!!」

シズちゃんの馬鹿!そう叫びながら臨也はちゃっかり静雄のワイシャツの中に手を滑り込ませるもんだから、静雄は溜息をつくしかない。













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