男の肌は白かった。
透き通るような長い足がふたつ。
臨也の目線は真っ直ぐ静雄の足に注がれていた。


「次、平和島ー」
「はい」


校庭に響く笛の音
静雄の足は速いのだ。あっという間に50メートルを駆け抜ける。臨也の目線はは静雄から微動だにしない

「やっぱ静雄君は速いねー!君も負けてないけど」
「新羅は憐れな程運動音痴だもんね」
「酷!」

新羅と軽口を叩いてもなお、臨也は視線をそらさない。
新羅は困ったように臨也の横顔を見た。
そこに教師にタイムを聞いた静雄がやってきた

「お疲れ様」
「おう」

静雄は臨也の目線に気付いてないらしく、新羅といくつか会話を交わしている
臨也は目の前にある静雄の細い足を舐めるように見つめた
ハーフパンツから伸びる太ももから膝、ふくらはぎと足首。
しかし次の瞬間、ハーフパンツが膝下までずり落とされた。

「あ、」
「あ?」
「いや何でも」
「んだよ」

静雄は常にハーフパンツを腰で穿く人間だった。
タイムを計るというのでしっかり穿いていただけであり、走り終ってしまえばいつものように腰までずらすだけだ。
臨也のあからさまな落胆の姿に新羅は呆れたように笑った。

「?なんだよ」
「いやね、無意識とは罪だと思って」
「新羅!」














(110226)
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