まるで水を得た魚のように、死を形容するような男はそれはそれは晴れやかな笑顔でパソコンに向かっていた。
どうやら最近お気に入りの人間様が何か仕出かしたようだ
男は高らかに笑いながら自分の論理を偉そうにべらべら。
生憎俺はそんな男の戯事に付き合うような優しさは持ち合わせていないから、虐げるような目線を送る
すると男はパタリと動きを止めおとなしく黒革のデスクチェアに落ち着いた
こいつはちょっと頭の病気なのかもしれない

「ねぇシズちゃぁん」
「なんだよ」

耳に残るねばっこいくすぐったくなるような声で気に食わない愛称で呼ばれ男を見る
男は水を得た魚のように嬉しそうに笑っていた。気持ち悪い。

「シズちゃん」
「だから、何だよ」



男はただ笑っている。
俺は水に焦がれる魚だった。











(110225)
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -