その日まで
俺と優兎は先生と生徒。いわゆる禁断の恋と言うものをしている。
優兎は明るくて優しくて可愛くて、俺にはもったいないくらいなやつだ。
でも、今日でこの関係も終わり。
「意味、わかんない…」
「だから別れる」
「なんで?」
「生徒とはやっぱりダメだ…」
「……自分から言ってきたくせに…」
そう。自分から告白した。生徒とか先生とか関係ない。そう言ったのは俺だ。
「ごめん…本当に……」
優兎の肩が震えている。
多分泣いているのだろう。
「優兎…あのな」
「僕先生になる…」
「えっ?」
バッとおもいっきり顔を上げ、涙でぐしゃぐしゃになった顔で俺を真っ直ぐに見て
「先生になる!先生になって、先生と同じ立場になって、先生にちゃんと認めてもらって…また、また一緒に……」
焦らなくてもいいのに、何をこんなに焦っているのだろう。
お前も、俺も…
「…きっと、俺達幸せになるよ。誰よりも、幸せになる…」
だからその日まで…
またな
(3年後、成長したお前を見るの楽しみにしてるから)
(それまでに他の人の事好きにならないでね)
(あぁ、約束だ)
20101120