最後の立海の授業を
 いつも通り適当に聞き流し





 休み時間はなるべく
 弦一郎と過ごした

 綾那もにおちゃんと
 一緒みたいだった


 昼休みはみんなでご飯食べて
 スッゴく楽しくて






 放課後はテニスコートで
 みんなのテニス姿を
 目に焼き付けた




 部活も終わって、
 こうやって帰り道でさえ
 あまりにもいつもと同じ過ぎて


 また明日もこうやって




 隣には、弦一郎


 学校に行けば

 精市だって赤也だって
 みんなみんな居て





 笑ってて















 「、千尋?!どうした?!」

 「え、あ‥」










 あたしってば知らない間に
 泣いてたみたい

 やだなあ、弦一郎‥


 すっごくオロオロしてる











 「大丈夫だよ」

 「どこか痛いのか?!」

 「ううん、あのね」

 「なんだ」











 「幸せだなぁ、って」













 だって今、隣に
 弦一郎がいるんだもん














 「俺も、幸せだ」

 「弦一郎、顔真っ赤だよ」

 「そんなことはっ」

 「可愛い」

 「なっっ」

 「あははははっ、」












 「千尋の方が、可愛いぞ」














 「えっ、も‥もう一回」

 「もう言わん!早く帰るぞ」








 弦一郎から
 そんな甘い言葉を聞けるなんて

 また泣きそう。














 「弦一郎、これあげる」



 そう言って鞄から小包を出す



 「なんだ?」

 「指輪、のストラップ」




 お揃いなの、って微笑んだら
 弦一郎に怒られた




 「こう言うのは男から渡すモノだ」

 「じゃあこれ鞄に付けといて?
 でね、いつか本物…頂戴ね」




 そう小さく呟いて
 弦一郎に抱き着いた





 「、ああ…わかった」

 「約束だからね」

 「男に二言はない」












 あたしってば馬鹿だなぁ、
 今日でお別れなのに

 だけど今が幸せだから
 弦一郎が愛してくれているから



 あたし本当に幸せだよ












 









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