「千尋も夢、見たんでしょ」












 綾那は真剣な顔で
 真っ直ぐあたしを見つめる











 「、見てない」

 「本当の事言ってよ!」



 「そ‥そんな事より!最近、
 仁王とラブラブっぷり炸裂だね」

 「なんで雅治の話?!
 今はそんな話よりもっ」

 「もうこの話はやめよ」




 「意味、わかんないよ…‥」








 「ごめん、体調悪い‥から先帰る」

 「・・・っ千尋」

















 あーあ、あたしってば
 むきになって最低

 空回りして馬鹿だ

 綾那とも気まずくなっちゃうし



















 校門を出る手前で
 仁王に呼び止められた

 あんた部活はどうしたのよ‥



 「なに、」

 「綾那と喧嘩でもしたんか」

 「そ。あたしが悪いんだ」

 「・・・よく、わからんぜよ」




 そう言って少し困った顔をした




 「・・・綾那に、謝っといて?
 あと…‥大事にしてあげてね」

 「?」















 それからあたしは、
 弦一郎の家に帰って
 一人で考えてた


 "これから"のこと





 綾那はまだ知らない

 向こうに帰る条件





 それだけが救い

 どうか知らないままでいて



 あたしね、
 ほんとにほんとに綾那が大事

 大切な友達なんだよ








 だからね、
 ずっと笑ってて












 









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