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―――雨は嫌いだ。
ベンチに行けなくなるから、昼休みに先輩とあえなくなる。
それだけで落ち込んでしまうのだから、俺はどっぷり先輩にはまっているようだった。
今まで晴れが続いていたのが奇跡的で。
雨になった時のことなんて考えていなかった。何気なくベンチに行って、何気なく会話するだけだから、約束も必要ないということだろうか。
でも、梅雨になって、最近はずっと雨ばかりで。
大地を潤す雨だけど、俺の潤いをバッサリ断ち切ってくれているのが憎たらしい。
そんなことを考えながら学校につき、下駄箱を開けると一通の手紙があった。
『慶太へ
今日は第一視聴覚室に集合にしていい?
無理なら来なくていいんだけど、一応待ってます
芹沢飛鳥』
先輩の朝は早い、と聞いていたけど。
俺は先輩が俺にメッセージをくれた幸せをかみしめながら、1人手紙を片手に悶えていた。
やばい、可愛い。
行かないわけがないじゃないですか。遠慮しなくても、先輩が呼んでくれたら飛んでいくのに。
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