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「―――――もうっ!めんどくせえ!」
俺はそう叫ぶと、泣きそうな顔をしている聡を抱きしめた。
やっと抱きしめることができた聡の体は俺の腕にすっぽり収まって、たまらなくなった。
「俺だって、聡が好きな曲聞くの楽しかったし、あんまり好きじゃなかった曲も好きになったりしたんだ。……俺のこと思いながら聞いてた、って最高の告白じゃねえの?」
「…………っ」
「難しく考えんなよ。俺は聡が好きで、聡は俺が好きなんだよ。―――俺たち、両想いじゃん。素直に喜んで、一緒に死ぬほど幸せになろう」
「…ぅ、っ」
腕の中で、聡の方が震える。抑えきれない嗚咽を聞きながら、泣き虫なんだな、なんてまた新たな一面を知れて嬉しく思ったりした。
「聡、言ってよ。自分の気持ち」
「…………き」
「ん?」
「すき、大好き……あゆむが、だいすきっ」
「―――俺も」
やっと、両想いになれた。
本当の意味で、心がつながった。
たまらなくなって、俺は聡にキスをする。すると、聡も返してくれ、もつれるようにしてソファーに倒れ込む。
「あっ、まって、シャワー……っ」
「後回し」
「あぁ……っ」
やっと触れる、聡の素肌。身体の隅々まできめ細やかな肌で、吸いつくような感覚に俺は夢中で手を這わせた。
そのたびに、聡が腕の中で切なく啼き、静かに身悶える。その貞淑な姿に、俺の雄は刺激されてばかりだ。
「んっ、や、だめ、そこ」
「『いい』『もっとして』にしか聞こえないんだけど」
「ぁーっ!」
聡の胸に舌を這わせながら、聡の自身を愛撫する。すると、耐えきれなくなったのか、聡はあっさりと白濁を吐きだした。
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