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「……いいか?」

後ろに柊君の熱を感じ、俺は熱に浮かされたように頷く。柊君に小さくキスを送ると、ゆっくりとした挿入が始まった。

「―――――あっ!」
「息吐け…っ、そう」
「はぁっ、ふぁ……っ」

ものすごい圧迫感に、俺は残り少ない酸素を求めるように何度も深く息を吸う。そのたび後ろで柊君の存在を感じて、俺はまた泣きそうになった。

いや、もう泣いてしまっていた。

柊君が、何度も俺の頬を撫でるから。

「…全部入った。大丈夫か?」
「うん、嬉し……っ」

涙を柊君にぬぐわれながら、俺は心からの笑みを浮かべた。

圧迫感も、充足感も。

柊君の存在をこんなに近くで感じられて、嬉しくてしょうがない。

そんな気持ちを込めて、柊君に縋りつく。柊君は『動くぞ』と短く宣言してから、ゆっくりとした抽挿を始めた。

「……んっ、ふぁ、ぁ……っ」
「飛鳥、飛鳥…っ」

最初は後ろへの圧迫感が大きかった。でも、柊君とセックスしているという精神的な快感が大きくて、すぐに声に甘いものが混じり始める。

「あっ!やっ、そこダメ!」

そうして、柊君が先ほど見つけた前立腺をつき始めると、もうダメだった。頭が真っ白になって、もう何も考えられなくなってしまう。

「や…いくっ!」

そうして、つま先をぐうっと丸めて精を吐きだしたとき、柊君も中で達した事を感じて、また泣きそうになった。

「飛鳥……」
「うん」

柊君はまだ中に入れたまま、俺にキスをくれる。それにこたえながら、快感の余韻を楽しんでいると、柊君が意地悪く笑った。

「ハジメテの感想は?」
「……次は、ベッドがいい」

素直な気持ちを、若干ふてくされたように言うと、柊君は喉の奥でクッと笑った。

「次と言わず、何回でも抱いてやるよ」

そう言って、そのまま抱きしめられて、俺は満ち足りた気持ちで目を閉じた……。

―――不安になったら、何度でも抱きしめて。

それだけで、俺は何度でも、君を愛せるのだから。





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