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「―――ただいま」

それから宣言通り、はやる気持ちを抑えて柊君の家に戻ると、声をかけた俺を柊君は真っ先に抱きしめてくれた。

「おかえり―――飛鳥」
「うん…んんっ」

挨拶もそこそこに唇を重ねられ、俺はなんとも情けない声をあげてしまう。

柊君はまったく抵抗できない俺の腰を支えながら、そのまま貪るようにキスを続けてきた。

本当に呼吸を奪ってしまうようなキスに、俺は足の力が抜けていく。ずるずると情けなく座り込んでしまった俺に、柊君は何度もキスをしてきた。

そうして、気がついた時には俺は玄関のフローリングの上に横になっていて。

真上で楽しそうに笑う柊君に、呆れながらも呟いた。

「ここでするの……?」
「約束だしな。場所は俺が決めたっていいじゃねえか」
「あ、んっ、ちょ」

柊君はそういったかと思うと、俺の首筋に顔をうずめた。全身をくまなく撫でられながら、時々耳たぶにも舌を這わされ、俺は柊君に縋りつきながらされるがままだ。

「ここ、気持ちいか?」
「……ん、くすぐったぃ」
「じゃ、開発の余地ありだな」

まるで実験結果を考察するように淡々と言われるが、柊君の手は俺の胸の尖りにあるのだ。

そこをつねったり引っかかれたりすると、もどかしいような、逃げ出したくなるようなむずがゆさが腰に響いて、たまらない気分になる。

たまらず、顔を隠すように腕をクロスさせると、柊君が不満そうな声をあげた。

「顔、隠すな」
「や…だって、へ、変な声出るし」
「それでも、オマエがみたい」

熱っぽく、囁くように言われ、腕にキスを落とされると、俺は何も言えなくなってしまう。

「う、ぅ」
「そーそー」





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