放課後接待?




「オマエ何にするわけ」
「…普通のハンバーガー」
「ふーん、俺は何にすっかなー」

さっさとしやがれ、と思いながらも黙っておく。

宣言通り駅前のマックに呼び出され、俺は今まさに奢らされようとしている。

夕方のマックには学校帰りの学生が多くて、普段めったに来ない場所のこともありかなり新鮮だった。

駅前はそれなりに都会で、いろんな高校の学生がいる。夏服から冬服に移行しているので、制服でどの高校かが一目でわかった。

…純高に、桜坂、第一南…あ、あの制服、西岡のだ。

西岡高校はこのあたりでも有名な進学校で、こちらからわざわざ電車に乗って西岡に通っているヤツもいるのだろう。

勝手な偏見だが、優等生はみんな塾に行っていると思っていたので夕方のマックにいるのが意外な感じだった。

「…決まり、俺ビックマックのセットで」
「はいはい」

そんなことを考えながらあたりを見回していると、ようやく注文を決めた瀧本がそういう。

「ドリンクは?」
「炭酸なら何でも」
「じゃあコーラで」

勝手に俺がそう決めると、瀧本はどうでもよさそうにあたりを見回していた。仕方なく店員さんにそう頼むと、ほどなくして注文したものが出てくる。

「じゃ、そういうことで」
「はぁ?帰る気かよ」
「バイトがあるんだ」
「バーガー一個食う時間も無いのか?オマエどんだけ食うの遅いんだよ」
「……分かった」

渡してそのまま帰ろうと思っていたが、そう言われて大人しく従うことにした。たしかに、いくら嫌いなタイプとはいえ、あまりに失礼な態度だったかもしれない。





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