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不良×一途誘受
媚薬、鬼畜要素有





―――むしゃくしゃすると、無性にヤりたくなる。

些細なことで腹が立つ、何とも短気な俺は万年発情期状態で。

そのたびに後腐れなさそうな奴を選ぶのももはや億劫になってきたころだ。

ちょうどいい相手を思い出したのは。

幼馴染の晴陽(はるひ)は、俺とは正反対の奴で。勉強もできるし、スポーツだって文句なし。

俺だってその気になれば勉強もできるし、スポーツで引けを取った覚えはない。

だが、奴はそこらの奴とはケタが違った。

奴は親や教師、ありとあらゆる大人に目を向けていない。

俺たちが無意識に避けたがる存在を、晴陽は一切歯牙にもかけない。そんな矮小のものとはかけ離れた、どこか遠くで生きている奴なのだ。

そんな奴を屈服できれば、どれほどの快感だろう。いっそレイプのように犯しつくして、苦痛に埋めてやろうか。

その様を想像して、ゾクリとした。

性別なんて、突っ込めさえすればこだわらない。

そうして、ほとんどレイプのように晴陽を犯そうと誓ったのだった―――。



「…晴陽、ツラかせ」

教室で晴陽に声をかけると、晴陽は小さくうなずいた。相変わらず無表情で、何を考えているかはわからない。

陰で『御愁傷さま』という陰口が聞こえたが、その中に混じるのは明らかな嘲笑だった。
かわる勇気もないくせに、と歪んだ思考が浮かぶ。

結局、俺たち二人は違う意味で『普通』のカテゴリーから外れているのだ。

「鞄持ってこい」

はなから授業を受ける気のない俺と、授業なんて意味のない所にいる晴陽。俺なら晴陽くらい賢かったら授業なんて絶対出ないけどな。

一生そこで僻んでろ、と毒づくと、晴陽を引っ張って教室を出る。

とたんに騒がしくなった教室の声を聞きながら、俺は迷わず自分の家に向かった。



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