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「ご馳走様でした」

結局空腹に美味しいパスタを出され、俺は完食してしまった。変態は満足したのか『お粗末様』と言って俺の前に新しい紅茶の入ったカップを差し出す。

「…ありがとうございます」

胡散臭く思いつつも紅茶を飲むと、変態が目を細めて笑いかけた。

「……あぁ、セナ君ってどうしてそんなにかわいいの?」
「…あなたの目が節穴なんだと思います」
「そんなことないよ。―――ランチで帰してあげるつもりだったのに、また惜しくなっちゃった」
「な―――」

言われた言葉に驚き立ち上がろうとして気づいた。

―――何?力が入らない…っ

「最後の紅茶だけ、お薬入り。―――大丈夫、すぐに目覚めるから」

―――くそ、やっぱりこいつ最低…っ!

ほだされるんじゃなかった、そんな自己嫌悪が俺の頭の中を渦巻く。

「…く、そっ、たれぇ…っ!」

罵声を浴びせたくても身体じゅうに力が入らなくてうまくいかない。

舌っ足らずに浴びせた罵声は変態に届くことはないまま、俺はブラックアウトしたのだった―――





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