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「ほんとーに、オマエはよ……っ!」
「っ!ぁっ!!」
「腹の中見え見えのくせに、本当に信用ならねえなっ」
唾液が溢れた僕の口から、声にならない悲鳴が漏れる。
いきなりの激しい抽挿に、僕は唇をかみしめることしかできなかった。
「喘いでもいいぜ。明日組でなんて言われるかは知らないがな」
「で…できな……っ!!」
「そりゃそうか。明日から変態呼ばわりだもんな」
そういいながら、ヤナギさんは僕の唾液まみれの頬を撫でる。初めてヤナギさんと寝たときよりもずっと丁寧な仕草に、僕はくらくらした。
――どうして、そんなに優しくするんですか……
同情ですか、憐れみですか。今までと違うヤナギさんに、僕は言葉にできないほど混乱していた。
「―――血が滲む。噛むな」
「んあっ!!」
口の中に指を入れられ、ヤナギさんの指を噛まないようにしようとして、自然と口を開いてしまう。
そこからひっきりなしに喘ぎが漏れ、僕は汗と涙と唾液にまみれたみっともない顔でヤナギさんを見上げた。
「ほら、そろそろ限界なんだろ?―――イケよ」
「あ―――っ!!」
ヤナギさんの突起のある雄で中をえぐられ、中心を激しく愛撫され、僕はなすすべもなく果ててしまう。
「―――そんなんだから、ずっとそばに置きたくなるんだ…」
すぐに意識を失ってしまった僕に、そんなヤナギさんの呟きは届かなかった。
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