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「―――あっ!あぁんっ!」
「…そう、もっと身体を揺らして」
「はい、んっ、んんっ!!」
僕は言われるまま、身体を小刻みに揺らし、すでに限界の身体をさらに痛めつける。
「あぁっ!!」
「くっ」
そのまま激しく責められ、僕はなすすべもなく果ててしまう。
その締め付けに僕の中にあった雄が一つ震え、中ではぜた感覚がした。
荒い呼吸があたりに満ち溢れ、熱のこもった濃い空気が僕らを包む。
僕はすり寄るように目の前のたくましい肩に頭をのせると、優しく頭を抱き寄せられた。
「気持ちよさそうに啼くようになったな、雪」
「ふふ……」
髪の毛にキスの雨をもらいながら、僕は幸せな気持ちで冬慈さんに身体を預ける。
―――今日は、久々の冬慈さんとのアフターだ。
ホテルでの仕事を初めて数週間。
冬慈さんは忙しかったらしく、今までは毎週土曜日に来てくれていたのに、最近はそうもいかなかったようで。
普段のアフターは冬慈さんの部屋でまったり過ごす程度なのに、僕たちは会えなかった時間を埋めるように身体を重ねていた。
しっかりお風呂まで入れさせてもらってベッドに入ると、冬慈さんが当然のように頭を撫でてくれる。
もはや条件反射のように冬慈さんにすり寄ると、冬慈さんはゆっくり口を開いた。
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