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確かに、僕は馬鹿だ。

愛されたことがないから、愛を知りたいなんて思っている。知りたいと願いながら、都合の悪いことには蓋をする。


―――あの寒い雪の日、何もない家の中。

僕は何日も何日も、帰ってこない父さんを部屋の中で待ち続けた。

もしかしたら僕がいない間に帰ってくるかもしれない、と思うと家から出る気になれず。

帰ってきたら寒い部屋だと悲しむだろうから、ストーブをずっとたいて。

ヤナギさんが僕の所にお金を取りに来るのが遅かったら、きっと何カ月も待っただろう。

本当はわかってたのに。


―――僕は、捨てられたんだって。


都合の悪いことは、見ないふりをする。

でも、でも―――僕は知りたい。

もう一度、信じさせてほしい。一度だけでいいから、愛を知りたいんだ。

もし、親にも愛してもらえなかった僕に、愛を教えてくれる人がいるのなら。

―――僕はその分だけ、信頼で返す。

タツミさんと出会って、教えてもらった愛情の分だけ、僕はタツミさんを信じる。

「…僕はっ、んっ、あの人を信じたいっ!」

裏があってもいい。かりそめの愛情でもいい。

心が温まる感覚を教えてくれた、その事実だけで十分だ。

ヤナギさんの動きが止まる。正直息も絶え絶えで、肩で息をするのが精いっぱいだったけど、僕は涙を流しながら口を開いた。

「あの人なら、利用されたっていいんです……」

あの人が、好きで、好きなだけで。

冷えた心に慈しみをくれたあの人だけが、ずっと大切で。

「はぁ…救いようがねぇ」
「ひぁっ、ああんっ!!」
「オマエ、いっぺん死んだ方がいいんじゃね?小学生でもまだ学習能力あるぞ」

心底馬鹿にしたような口調で言いながら容赦なく犯され、僕はそのまま身悶える。

「もういい、オマエつまんね。もう喋んな」
「んー!!」

貪るように犯されながら、体中をヤナギさんが噛んでいく。かなり強めに噛まれていて、体中のあちこちに鬱血ができていた。

「潔癖じゃねえとか言いながら…本気でいってんのか、って話だよな」

ヤナギさんがそうつぶやいたかと思うと、僕の中に熱い液体が注がれる。

「んっ……」
「ガキはさっさとネンネしな」

ヤナギさんのそんなつぶやきを聞きながら、僕はそのまま意識が遠のくのを感じていた……。






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