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「20点、体力なさすぎ。一回で終わりとかありえないんだけど」
「う…すみません」
「タバコ吸いたいんだけど。灰皿は?」
「僕は吸わないので……」
「じゃあ店からとってきて、10秒以内に」
「はいぃっ!」


―――それから、僕が目を覚ますと綺麗に後処理されていて、僕は不機嫌そうなユウキさんにこき使われていた。

「コーヒーも用意しといてよ。ミルク多めで砂糖なしだから」
「はいっ!」

正直腰が鈍い痛みを訴えているとか泣きごとを言っている場合ではない。僕は早急にガスコンロに火をかけると灰皿を取りに行ったのだった。

灰皿をとって部屋に戻ると、ユウキさんは手の中でバイブを弄んでいた。

先ほどそれが僕の中に入っていたとはいえ、僕はそれを直視できずうつむいてしまう。

「照れてんじゃねえよ。――ネコのほうがきついんだから、いくらでも慣れといた方がいいんだよ」
「―――わっ、」

そんな僕を見ていたユウキさんはバイブを僕に投げ渡すと、僕をベッドに座らせる。

「本当は後処理も自分でさせたかったけどね。後処理しないと腹下すんだからな」
「はい…」
「ま、バイブに慣れたら自分で指突っ込んで掻きだす練習もしとけよ。…と、お湯湧いたぞ」
「はいっ」

僕はユウキさんに言われるがままにコーヒーを用意しに行く。僕は庶民からすっかり女王様の下僕になってしまったようである。

僕がコーヒーを差し出せば、ユウキさんは深くため息をついて僕を見た。

「まぁ、文句言わないだけ可愛げはあるよね。不細工だけど」
「はは……」

容赦ない一言に力なく笑うと、ユウキさんは不敵に笑った。そうしていると王様のようにも見えるから不思議である。

「ま…オマエはそんなのだから、ろくでもない客が付きそうだけどな。あのオッサンとか、俺の比じゃないと思うぜ」

コーヒーをすすりながらそんなことを言うユウキさんに、僕は言葉なく彼をうかがい見る。

「変な性癖の奴がつきそうって話。気をつけとけよ」
「はい…でも、まだ先のことはわかりませんから」
「あーあー、いい子ちゃんがきたよ」
「本当にわからないんですっ」

ムキになって言い返せば、ユウキさんは僕を呆れたような目で見る。『あとで泣くなよ』と言われ、馬鹿にするように頭を小突かれた。

「ま、たまには相手してやるから、帰るのが面倒な日は泊めてくれよ」

ユウキさんはそういうと、僕をシーツの中に押し込んでくる。一緒に寝てもいいということだろうか。

「……ありがとうございます」

僕はユウキさんの好意に甘え、そのまま眠りについたのだった…。





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