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「これ、バイブ。終わったらやるからさ、これから拡張は自分でこれ使ってしろよ」
「あ……」
いったん引き抜かれ、僕の眼前に持ってこられたそれは、雄の形をグロテスクに表現していて、これが僕の中に入っていたのかと思うと何とも言えない。
ローションでテラテラと光るそれが再び僕の中に収まると、ユウキさんは問答無用で動かし始める。
「んっ、ふむっ、んうぅぅっ」
冷たいそれに犯され、圧迫感に喘ぐが、ユウキさんのそれに歯を立てないように必死で舌を這わせた。
「ヒナ、ホラ」
ユウキさんは僕の手をとると、バイブの根元を握らせる。
フェラをしながら伺うようにみれば、『自分で動かせ』と言われた。
「ん……んぐ、ううんっ!」
今の僕には、ユウキさんの命令がすべてで、僕は夢中でバイブを動かした。昨日の感覚を体が覚えているのか、前立腺を探すのにもそんなに時間はかからなかった。
「電池あるから、スイッチ入れてみろよ。…って、今はそれどころじゃないか」
「ふぁ……っ」
ユウキさんはそういうと、僕の口から自身を抜きとり、再び僕に覆いかぶさった。だけど触れてくることはなく、あくまで観察のスタンスのようである。
「ユウキさ…、もうっ」
目の前にある綺麗な顔に、僕は慈悲を請う。熱が渦巻いて、苦しくてしょうがない。でも、苦しいから快感に逃げようと自分で快楽を貪り、また苦しくなってくる。
かといって中心を握り極めようとすれば、先読みしたユウキさんが僕の中心を握って解放を許さず、僕にはどうしようもなくなってくる。
「ヒナ、俺なんて言ったっけ?できないことがあったら?」
―――おねだり、しなきゃ。
「お、ねだり…」
「そうそう、ほら、早くしろって」
僕は流れる涙をぬぐうこともできず、朦朧とする頭で考えた。
「…ユウキさんっ、おねが、いですっ」
「何が?気持ちいいんでしょ?なら、いいじゃん」
ユウキさんはあくまで僕に全部言わせるつもりらしく、冷たくそう言い返される。
「きもちい…けどっ、足りな…」
ひっく、としゃくりあげながらそういえば、ユウキさんは一瞬だけ、僕の中心を撫でてくれた。それだけでは物足りず、身体は次をねだるようにひくひくと震える。
「足りない?なら、どうしてほしいの?そこまで言わなくちゃ」
「う……うぅっ」
この期に及んでの羞恥に、僕は狂ってしまいそうだった。
「…いーよ、狂って。色狂いになって、これしか考えないようになりなよ」
そこに、ユウキさんの甘い追い打ちがかかる。ねだるのははしたない、と思う自分と、壊れてしまいたい、と願う自分がせめぎ合っていた。
「…ユウキさんの、チンポ、いれてください……っ」
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