艶罰ゲーム

※飲酒中はみんな壊れてます(特に堺さん)



ETUの中で、月に一度は必ず開催されることがある。それは、丹波と石神主催の飲み会である。場所は居酒屋だったり、誰かの家だったりする。

元々は丹波と石神が堀田や堺を巻き込んで飲みに行っていたのだが、更に若手などにも声を掛けたところ、参加希望者が増え、現在では恒例行事のようになってしまった。

本日のメンバーは、丹波、石神、堺、堀田、世良、赤崎。

そして場所は堺の自宅だった。

「ったく、なんでうちなんだよ………!」

「だって堺んちが一番広くてキレーなんだもぉん。」

「お前らな、片付ける俺の身にもなれってんだよ!」

家主に確認することなく勝手に場所を指定していた丹波と石神に、堺は憤るが、堺の怒りなど二人にはどこ吹く風で、更に堺を苛立たせた。

「まあま、折角だから楽しく飲も。今日は堺の大切な世良も来てるし。」

「そうそう、盛り上がらなくちゃ損っすよー」

「は、はは……そうですよ、堺さん。」

「堀田までグルになりやがって。………チッ」

堺は結局彼らのノリにのまれてしまうと分かっていたが、舌打ちをした。





その後、楽しく騒いで飲んで、若手をベテランがいじって。そして誰かの思い付きでゲームなどを始めて。

酔っ払いたちはどんどんエスカレートしていく。

「今日のっ!罰ゲームはこちら!」

石神が鞄から引っ張り出したのは、大きな紺の布地。

「え、何スか、それ。」

「布………?」

「良い質問だね。赤崎、世良。これは着物です!」

高らかに言って、石神がばさりと紺の布地を広げた。その裾の方には、ピンクやオレンジの朝顔が描かれていた。

「着物っていうより、浴衣じゃないですか?」

「堀田くん、冷静に突っ込まないの!………じゃあこれを、今日の罰ゲームの堺さんに着てもらいまーす!!」

「わー!!」

丹波が楽しそうに拍手する。また、赤崎も、自分じゃなくて良かったと胸を撫で下ろしながら手を叩いた。

「………てめえら………なんだ、それは。」

「え?罰ゲームだよ堺。大丈夫、きっと似合うよ!ほら、ちゃんと髪飾りも準備してみたよ?」

「そうそう!それとも似合う自信ないっすか?」

にこやかに言う石神と丹波に、ぴくりと堺は青筋を浮かべ、

「………上等だ。着こなしてやるに決まってんだろ……!」

「わー!堺さん結構酔ってるー!!」

周りが大爆笑な中、世良だけが青くなって叫ぶ。

しかし、当の堺は相当出来上がっていて、待ってやがれ、と言い捨てて、石神から浴衣を奪い取って奥の部屋へ消えた。

「う、うわぁ、どうしよう、堺さんが………。」

「世良、何でお前が慌ててんだよー?」

がたがた震える世良の肩に、丹波が腕をまわした。

「だ、だって丹さん、堺さんが、堺さんがっ……。」

「ははは。面白くねえか?あの堺が、女装するんだぜ?しかも自ら。」

「だって、あの堺さんですよ!?」

想像もできないっス、と世良が顔を覆って嘆いた。

「うーん、そうだな。とりあえずよしよし。」

くっついたまま世良の頭を撫でる丹波を、赤崎がじとりと見た。

「ちょっとそこ、固まると暑苦しいんスけど。」

「あっごめん赤崎、別に浮気じゃないからっ!嫉妬しないでっ!!」

「してません。ただうざいだけ。」

「!!ひどっ………」

丹波が衝撃を受けた時、がちゃりと奥の扉が開いた。

そこには、目の据わった堺が、女物の浴衣を着て立っていた。頭には花の髪飾りまできちんと付けて。

「…………。」

堺は無言で、一気に静まり返った室内にいる面々を見た。

酔いが影響してか、堺のいつもの几帳面さはなく、帯はぐちゃぐちゃで、合わせもやや斜めだった。要は、最初から着崩れしている状態である。

しかも、酔っているから顔だけでなく身体全体が赤みを帯びていて、柱にもたれかかりながらこちらを見る堺の視線は、妖艶だ。

「着てやったぞ。どうだコラ。」

「…………!」

「さ、堺さん……」

世良が顔を真っ赤にして呟いた時、石神と丹波が吹き出した。

「ぎゃははは!!堺すげえ!」

「あははははしかも結構似合う!!」

「…………。」

堺は憮然としてそれを眺めていたが、やがてふっと笑った。

嫌な予感がする、と世良が感じた次の瞬間。

「世良ぁ………何見てんだ?」

「うわわわ堺さん!?」

堺は大股に近づいてきて、世良の肩に手をかけ、加減なく体重をかけながら隣に座りこんだ。

「っうわ、ちょ、堺さんっ!?」

体重をかけられた世良は、慌てて両手で体を支える。

「何見てんだって言ってんだよ。」

「な、何って、そのっ」

至近距離で睨んでくる堺に、世良は真っ赤になって口ごもる。世良は、ここまで酔った堺は初めて見た。そして何やら絡まれているのは分かるが、対処の仕方が全く分からず、あたふたするばかりである。

「堺さ、ちょ、飲み過ぎじゃ」

「お前が飲んでないんだろ。おら、もっと飲みやがれ。」

「ひいいいー!」

堺が世良に絡んでいるのを見て、丹波と石神が爆笑しているのが世良には分かった。堀田は申し訳なさそうに、でも絶対に自分は関わるまいと、やや離れたところに立っていた。赤崎というと、

「じゃ、俺この辺で。」

「ええ!?」

立ち上がる赤崎に、世良はそんな殺生なと悲鳴を上げるが、世良を助ける者などなく、丹波や石神、堀田も次々に立ち上がり、

「そんじゃ俺たちも帰るわー。ファイト世良っ!」

「うん、頑張れー。俺たちは健闘を祈ってるからな。」

「世良……くじけるなよ。」

「そっ、そんな、丹さんガミさん、堀田さんも、俺だけ置いて帰るんスか!?」

堺にがっちりホールドされている状態で、世良は半泣きで言った。しかし、無情にもぱたりとドアの閉める音が響く。

「…………。」

ドアの方へ伸ばした世良の手が、力なく床に落ちる。

「ほ、ほんとに帰っちゃった……。」

「あぁ?なにぐちぐち言ってんだ。」

「………。堺さん……。」

そろりと、世良は自分の肩を抱きこんでいる堺を見た。顔は赤く、加減なく世良を抱く力は強すぎて、どう見てもかなり酔っている。意識があるのかどうかも怪しい、と世良は感じた。

「み、みんな帰っちゃいましたよ。堺さん。」

「あぁー?」

世良の言葉に、堺は今気付いたかのように辺りを見回す。そして、本当に世良と堺以外いなくなっていることに気付き、舌打ちをした。

「んだよ……これからだってのに。……おい、世良。」

「は、はい。」

「もっと酒持って来い。」

「だ、駄目ですよ。堺さん普段からそんなに飲まないのに、これ以上飲んだら大変ですよ!?」

この先はさすがに堺の体調が真剣に心配になってきて、世良は慌てて止める。しかし、堺はなおも世良を睨みつけ、

「あぁ?んだお前、先輩にたてつこうってのかぁ?」

「そうじゃないっス!俺は堺さんが心配でっ……」

「はっ。………じゃあお前、どうにかして止めてみろよ。」

「ええ!?と、止めるって……」

無茶ぶりとしか思えない堺の発言に、世良は固まる。

しかし、世良自身も酔っている為、うまい考えなど浮かぶはずもない。

「え……と、ええっと………。」

おら、どうした、と堺に急かされた末に、世良はがばっと堺の頬を挟み、堺の唇に自らの唇を押し付けた。

「…………っ」

堺は驚いたように目を見開いていたが、世良が真っ赤な顔で唇を離してから、

「………っは、上等じゃねえか。」

そのまま世良を押し倒した。

「え。………ええ!?」

「俺を誘うなんて良い度胸だな。」

「さ、堺さん!?」

世良は言うが、堺はふっと口の端を歪ませて、世良のTシャツをはぎ取るように脱がせた。そして指と舌を世良の体に這わせる。

「っあ、ちょっと、堺さ……!」

「誘ったのはお前だからな。」

堺は言って、上半身を起こした。浴衣はかなり着崩れしてしまって、右肩が露わになっていた。また、世良を押し倒した際に浴衣の裾も広がってしまっていて、太腿も見えている。

その姿が先程よりも更に妖艶で、世良はどくんと胸を高鳴らせた。

「さ、堺さん……。やばいっス、なんか堺さん、すげぇ色っぽい………。」

思わず漏れてしまった世良の言葉に、堺は一瞬戸惑ったような顔をした。しかしすぐにまた小さく笑って、

「はっ。………じゃあ、レアな俺をよく見とけよ。」

そう言って堺は世良のものを取り出して、口に運んだ。それが照れ隠しに思えて、世良はまたどきりとした。しかしすぐにくぷ、と堺の口内に包まれて、その熱さに体を震わせた。

「っあ………!あ、あっ」

堺は、世良のものを深く飲み込むようにくわえたり先端に舌を絡ませたりして、巧みに世良を追い詰めていく。

「んっ、あ、ああっ、だ、だめ堺さん、気持ち良すぎる……!」

世良は涙を浮かべて言うが、堺は尚更激しく世良のものを攻め立てる。堺が口ですることなどほとんどなかった為、世良は慣れない快感にすぐ上り詰める。

抗えない射精感に、世良は慌てて堺の頭を押し戻そうとした。しかし堺はその手を押しのける。世良は絶望にも似た気持ちで目を見開いた。

「や、あっ、あっ、でちゃ、あ、あ、あぁっ………!」

どく、どく、と脈打つような感覚。世良は、そのまま堺の口内に射精してしまった。

荒く息をつきながら、世良は青い顔で堺を見る。

堺は口元に手を添えながらゆっくりと顔を離し………そのままごくりと口内のものを飲み込んだ。

「っええ!?堺さん、そんなマズイもんっ……」

世良は唖然として言うが、堺は事もなげに口元を軽く拭う。

「ふん。………おら、次は俺の番だ。」

そう言って、堺は浴衣を脱ごうと襟に手をかけた。しかし世良は反射的にその手を掴む。

「………あ、あの、堺さん。」

「なんだ。」

「もし、あの、良かったら、着たままでお願いします。浴衣。」

言いながら、世良は心の中で自分の変態さを罵った。もし理由を聞かれて、堺さんの浴衣姿がエロすぎて萌えるからですなんて正直に言ったら、殺されるかもしれない、と世良は考えた。しかしこの時点で堺に罵倒されるだろうと覚悟していたが、堺は少し眉を寄せて、

「あぁ?………まぁ、いいか。」

まさかの快諾だった。

「………マジっすか!?」

「うるせえ。黙っとけ。」

「……っす。」

ひた、と堺のものが世良に当てられる。そして、世良の下腹部に圧迫感と快感が与えられた。

「っあ………!」

堺のものが沈み込み、世良は浅く息を吸い込んだ。

ぐぷぐぷと柔らかく世良は堺のものをくわえこむ。

「あっ、はあっ、んんっ……!」

世良は荒く息をつきながら、眼前の堺を見上げた。

乱れた浴衣に身を包んだ堺は、浴衣の裾を邪魔そうに片手で払いながら、自身の動きによって更に襟が開き、両肩が露わになっていた。本当に色っぽい、と世良は軽く目を細めた。

「んっ、あ、あ、堺さんっ……!」

堺の首筋から伝う汗を見つめながら、世良は堺にしがみつく。

腹の奥を突き上げる快感に、世良は既に再び立たせていて、それに気付いた堺は世良のものを容赦なく扱く。同時に与えられる刺激に、世良は更に嬌声を上げた。

「ひあっ、だめ、堺さん、そこ、どっちも、弱いからっ……!」

ぐちゅぐちゅと卑猥な音を響かせながら、堺はにやりと笑う。

「ほら、もうこんなにしてるぞ?」

「やっ、あ、あ、堺さぁんっ……!」

世良が堺の方へ手を伸ばすと、しゃら、と堺の頭につけられた髪飾りに当たった。堺は邪魔そうにその髪飾りを外すと、世良の手を握る。

「こっちじゃねえよ。ちゃんと俺を見とけ。」

「っは、はい………」

堺の言葉に世良はまた胸を高鳴らせ、見とれた。体を揺さぶられながら、世良は堺を見つめ続ける。浴衣ひとつでここまで彼が妖艶な雰囲気になるなど、当初は考えてもみなかった。しかし、今は堺のその姿から目が離せない。

そのうち、堺も余裕がなくなってきた。

「世良………そろそろイクぞ……」

「はっ、はい、堺さん………っもう俺も……っ」

激しい律動に、視界が白く光る。先ほどよりも強く押し寄せる快感の波に、世良は大きく仰け反った。

「っあ、ああっ、あ、堺さん、堺さんっ…!」

「世良っ………!」















「堺さん、この浴衣、どうします?」

「どうもこうも………。奴らに返すわけにもいかねえしな。」

「す、捨てちゃうんスか!?」

「なんだよ、嫌なのか?」

「もう一度堺さんの浴衣姿見たいっス!!」

「ああ?………しょうがねえな、とりあえず洗濯しとくか。」

「やったー!!」

「その代わり、次お前着ろよ。」

「え!?」










「紅粋」の瀬戸内ゆいさん宅の5000Hit記念に「女装攻めサクセラ」をリクしてきました!

女装攻めが好きなのに、ジャイキリでは探してもないので、リクエストさせて頂きました!

浴衣姿の堺さんは色っぽいですね。
はだけるとかズルいですよ!ゆいさん!\(^O^)/
続きがあるみたいな感じなので、すごく期待…
次は世良くんか!


ゆいさん、面倒臭いリクエストしてしまってすいませんでした(^o^;
サクセラごちそうさまですw





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