「くらはなに考えとんの!?」

小石川に怒鳴られて白石は肩を竦めた
あれから千歳は一方的にみえるデートの約束をこぎつけて謙也に引きずられる様に去っていった

「日曜はうちも行くかんな」

「行くって建かて石田くんと出掛けるんやろ?」

「せ…せやけど」

小石川は小さく俯いた
チラチラと眉をひそめてこちらをみてくる彼女に白石はにっこりと笑った

「建は心配しすぎやねん」

「くらが不用心やからこのくらいで調度えぇの!」

小石川は小さくため息を吐いた

「まぁ、これで千歳も他の子に手ぇださへん言うてるし」

「ほんまかいな…」

「破ったらもっかいひっぱたいてやるわ」

そう言って拳を握った白石に小石川は肩をすくめた

「頑張り!!」

「おう!!」

勇ましくハイタッチを交わした2人はそのまま笑いながらコートへ入っていった