「どないしたんですか…それ?」

「あぁ、従兄にもろてん」

それ、と言うのは謙也さんがかけとる眼鏡
ゆーても謙也さんは視力いいから伊達なんやろうけど
正直似合ってる
謙也さんは白石部長なんかのせいで目立たんけど顔立ちはええ方やし、眼鏡かけとると知的な感じも加わって俺自身てかて不覚にもときめいた
ただ、その魅力に気づいたのが都合よく俺だけって訳もなくなんや女子の視線を感じるのは気のせいじゃない、だろう
本人は気付いてないみたいだけど
なんやねん、普段はずっとおっても謙也さんの魅力に気付かんかったくせに
謙也さんは俺のやねん、謙也さんの恋人は俺やねん
なんか、腹立つ

「謙也さん」

「ん?んんん!?」

顔つかんで、こっち向けて、キスしてやった

「謙也さんは俺んや」

言えばなんや嬉しそうに笑った

「やったら光は俺んやな」

なんや、ただのバカップルみたいやないか
でも謙也さんとならええかなーって思ってしまう俺は大概、謙也さんに感化されてる気がする

「キスするんに邪魔やからそれ外して下さい」

そう言って眼鏡を外してポケットにつっこんだ
それはやっぱり伊達でちょっぴりフレームがぬるかった







(光ちゃん、ちょっぴり積極的仕様。多分、丸眼鏡ではないです。笑)