「ねぇ…どうして時間は巡るのだろう」

答えを求めていない問いかけ
答えなんてない
巡るからこそ時なのである

それでも

「このまま時間が止まってしまえばいいのに」

そんな叶わぬ事を思ってしまう
先の見えない未来は怖い
未来に待っているものが怖い

「俺は、」

そう言って手を伸ばす

「止まってなどほしくない」

肩を掴んで引き寄せれば簡単に収まる体をしかと抱きしめる

「時が止まってしまえば、お前の温もりも、鼓動も、涙も、わからなくなってしまう…そんなのは俺は…望まぬ」

ギュウと、抱きしめる力が強くなる

「そうだね…そう…だ…ね……」

同じ様に背に腕を回して抱きしめ返す
ポタポタと溢れた雫がワイシャツに染みる
耳元に触れる吐息の温かさに、また涙が溢れてきた




例えいつかこの温もりを手放す日がこようともその時までは2人で時間を紡いでいたい







(よくわからないが私らしいお話かも、昔はこんなのばっか書いてた気がする。)