白いシルクのネグリジェで寝るのが好きだ。シルクは肌触りがいいし、ネグリジェって寝て起きたときには捲れちゃうんだけれどもそこから伸びる自分の足が好きだ。
ヴァリアーの隊員とはいえ私は事務専門なんだけれどもやっぱり訓練くらいはしている。
(もっとも実戦向きではない私は訓練よりもダイエットのように考えているんだけれども。)
女としてやっぱり細身でいたいし。


ごろり、と寝返りをうつと隣で寝ている愛おしきボスの姿。

「………XANXUS。」

この人と一緒にいれることが私にとっての最大の幸福だということを確信している。
起き上がってベッドサイドの水差しから水を飲んで、その隣に置いてある髪留めで寝てぼさぼさになった髪をとめる。
カーテンを開けると眩しそうに険しい顔をしたXANXUSの目元にそっとキスを落とした。

「起きて、ねえ、朝だよ。ご飯食べにいこうよ…」
「るせえ、」
「…わっ……」

ベッドに巻き込まれて布団の中、暗闇に誘われ腕でぐい、と抱き寄せられる。
少し乱暴だがこの彼らしいスキンシップが私は嬉しくてたまらないのだった。
…が、今は朝だ。

「起きてるんじゃん、」
「うっせえ眩しいんだよ」

XANXUSが髪留めをするりと外した。結び目が当たって痛いのがわかったのか。
中途半端に甘やかしてはくれない代わりにこういうところで嬉しくなってしまうから嫌だ。

「てか!起きるんでしょ!」
「……休みだ、」
「嘘つきめ、」


そういいながらも私はその腕に囚われるのだった。







朝食なんて、それどころじゃない。



スクにお前が起こさなくて誰がボスを起こすんだと怒られたけどまあいっか。