幸福確率論
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こんな月夜の密会ももうどのくらいになったかしら
そういえば初めての時もこんな丸いお月様だった


「グレンジャー、」

いつもより少しだけ跳ねたような声
そんな気持ちがしたのは貴方の声を
これほどまでに待ち詫びていたから

「10分の遅刻よ?」

「あぁ、すまない。グラップとゴイルがちょっとな」

そうと月を見上げれば隣にマルフォイが座る

「綺麗ね」

「そうだな」

いつもは私に向かって飛ぶ厭味は一向に降って来ない
言われても言い返すけれどね
彼とはこんな関係になるなんて思いもしなかった
でも現実にこうやって手を繋ぎ合いお互いを想うようになった

嫌い合っていた人達が付き合う確率って
どれくらいなのかしらと考えていれば
いつの間にかマルフォイは私を後ろから抱きしめていた

「…おい、何を考えてる」

「くだらない事よ」

「言えよ」

「言ったらあなたは馬鹿にするわ」

お互いに譲らないのは変わらないなと
小さく笑みを零した

「早く、」

と抱きしめる力が強まった

「確率を考えていたの」

「確率?」

「ええ、私達が付き合う確率」

腰に回った白くて少し骨張った手を触る
綺麗な手
触っていたらその手が頬を撫でた

「本当にくだらないな」

「言うと思ったわ」

「大切なのは付き合う確率じゃなくて
幸せになる確率じゃないか?」

ま、それは100%だけどな
と彼は私のつむじにキスを落とした

「その自信はどこからくるのかぜひお聞きしたいわね」

「どこからだろうな、……あぁ。わかった。
グレンジャー、お前だからだな」

今の私の顔はさぞ真っ赤だろう
見られないようにローブを握り下を向く

「……今日の貴方は論理的じゃないわ」

「そうだな、君を好きになってからいつも論理的じゃないさ」

「じゃあ私もそうね」

顔のほてりがおさまったら彼にキスをしよう
また真っ赤になれば抱き着いてしまえばわからないから
そしてまた彼に身を預けながら月を見上げた











(どうした?今日は甘えただな)
(あなたこそ今日はちょっとおかし…っ!)
(うるさい口はキスで塞げってね)

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緋様との相互記念に勝手にやってしまいました←
いやはや、ドラハーは初で…、
上手く出来たかわかりませんがこんな駄文でよかったら
もらってやってください^^;
*緋様以外お持ち帰り厳禁*

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