君の泣き顔は

『ねーエース。』

「んー?」

『エースってさ生きてて楽しい?』




こんな会話からこんな状況にまで発展した
今私はエースに抱きしめられてる


『エース、苦しいよ。』

「……悪ぃ。でもなまえが泣きそうだったからさ。」

私の肩に顔を埋めて
抱きしめる力を強くする


『…エー』

「俺がいるから。」

だから大丈夫だ、と
頭を撫でてくれた

きっとエースにはわかってしまったんだろう
私がこの白ひげ海賊団に入って
まだ慣れていないことも
ナースさんから嫌われていることも
どこか寂しい気持ちがあったことも
生きる意義をまだ探していたことも

誰にも見せないし
見せていたつもりもないのに
気づいちゃうエースはすごいなぁなんて
他人事のように思った

でもやっぱり嬉しくて


『…っ、本当はね』

「…あぁ、」

私はせきを切ったように話出した

『ずっとずっと、寂しかった。
ここでも居場所がないみたいで、
私の人生これでいいのかなって思ったの…』

泣きながら話続ける私をエースは優しく
背中を撫でていてくれた

全部吐き出して楽になって
エースをみた

「…ははっ、ひでーかおだな。」

『…!…泣いてたからだもん。』

「女の泣き顔は美しいっていうけど
なまえには当てはまんねーのな。」

『うっさいよエース!』

ふんっと顔を思いっきり背けてやる。

「やっぱなまえは表情ころころ変わってた方がいいな。」

『…それ褒めてんの?』

「もちろん。あ、でもただし、」


耳元で彼が何かを囁いた
顔が真っ赤になった私を
またエースがちゃかした










(もう泣くなよ、泣き顔見ていいのは俺だけだから)
(それどーいう、)
(そのまんま、お前が好きってことだ!)


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bkm
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