紙のすれる音とぐつぐつと鍋が揺れる音がする空間
めったに自室には入れてくれないスネイプ先生を
うまく丸め込むことに成功して
私はとても幸せな時間を過ごしていた

『先生ー?』

何かの調合を行っているらしい先生の元へ行き
自分の持っている雑誌を見せる

『どっちの方がいいと思いますか?』

見せたのはマフラー特集
真っ白のマフラーと
パステルカラーの水玉のマフラーだ

「そんなものどちらでも構わない」

『えっ!私なんか昨日から
考え過ぎて寝れないのに!
ひどいです先生…』

「はぁ」

『…っ、じゃあもういいです』

なんか今日は先生のため息がいつもより
苦しく感じる
私はソファに腰を下ろしてじっと雑誌を見る
だけど全然内容なんて入ってこない
悲しさが私を支配をしていた

あ、なんか涙でそう
堪えていれば隣にちょっと距離を空けて先生が座って
私の雑誌を取り上げた

そこの距離が私と先生の壁なんだなぁなんて思えば
涙が一筋流れていった

「………なぜ泣く」

『へ、…あ…。いえ、何でも…』

「白」

『し、ろ?』

いきなり何の話だと思えば雑誌を指差す先生

「…お前には白が似合うと思った」

『じゃあ今年は白いマフラー買います!』

私は雑誌を受け取るのと同時に先生との距離をつめた
先生は嫌そうな顔をしたがその場にいてくれた

私の肩と先生の腕がが触れ合いそうな距離
ドキドキしながら先生の方へ目線を上げれば
近づいてくる先生の顔

キスされる!と思わず目をつぶれば
数秒後にあったのは鼻を摘む感触

『!?』

「馬鹿者が。何を考えていたんだ」

『だっひぇひぇんひぇいが…(だって先生が)』

「まだまだ子供ですな」


久しぶりに笑ってくれた先生
その小さな笑みが私にはとてつもなく嬉しくて
私も一緒に笑った











大人ぶったセリフ
(いつか貴方に相応しい女性になってみせるわ)




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