イメチェンですか
どうやら彼はイメチェンを図っているようです
いやわからないけれども!
だけどいきなり始まったことに私の心は暴風圏内ですよ


「ユキ?」

小首を傾げるセブルス君
通称セブルスン
あいたっ!殴らないでよぅ!

呼ぶ度に本で殴られるけど
けっこうこの呼び名気に入ってるからやめられない

『なぁにセブルスン?』

「やめろその呼び名」

『いや!セブルスはセブルスンって呼ばれる運命なんだよ』

「わかった、今度は角がいいんだな。」

『すみませんでしたごめんなさい』

「最初からそう言え」

ちぇーとソファに寝転べばうっとおしそうに私を見る彼
なにその汚い物を見る目傷つくんだけど

『ねー、』

「……」

『ねー、セブセブー』

「………」

セブセブに反応なし

『セブルスン!!』

「ンはいらない!」

あ、反応した
やっぱりセブルスもセブルスンが気に入ってるんだね!

『はいはい、ねーセブルスン』

「…はぁ、……なんだ」

『あのさ』

「早く言え、しかも簡潔に。僕は読書が忙しい」

『ちっ、スニベリーのくせに…』

「な に か 言 っ た か ?」

『いえ何も!!!』

「…何もないなら話しかけるな」

『何もなくはないのだよセブルスン』

「だから早く言え!!!」

『んと、なんで眼鏡なの?』

私はようやく聞きたかったことを聞けて
ちょっとだけすっきりした

「そんなことか」

私には重要なんだよっ!
とじろりと睨めば彼は皺を深めながら答えてくれた

「最近視力が落ちたんだ」

だから勉強する時だけかけてる
と言葉を続けた

『ふーん、そっかぁ』

眼鏡のセブルスもかっこいいね
そう言えば彼は顔を朱に染めて本をまた読みはじめた

照れてるセブルスなんて珍しいから
もう少しだけ見ていようなんて考えて
彼にまた少し近寄ったある春の一日


















(今度はコスプレしてー)
(断る)


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bkm
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