別れようと言ったのは僕なのに
どうしてこんなに心が痛いんだろう

「もう君のことは好きじゃ、ない」

君はそっかなんて笑うんだ
苦しいのは君のはずなのに君は笑った
反対に泣いたのは僕だった

「なんでフレッドが泣くの？」

『ユキが…泣かな、い……からっ』

「変なフレッド」

そう言って君は僕を抱きしめた
そのとき言った貴方から言い出したのに
というユキの言葉がまだ胸にあるんだ

謝ることもできない僕を許して欲しいなんて言わないさ
ただ今君は僕じゃない奴の隣で笑ってる
それだけで僕は十分だ
君の幸せは僕の幸せなんだから

でも。好きじゃないなんて嘘。
本当はすごくすごく君が大好きだけど
君には僕じゃだめだから。
ふさわしくないんだ、君に。ユキに。
だから僕より良い人のところへ行って欲しかった

だけど君の笑顔を見る度に
手放したことが惜しく思えた
やっぱりもうちょっとだけ、ほんの少しだけでいいから
一緒に、隣にいたかったな、なんて。

もう友達以上にはなれないのにな
後悔してる僕を見たら君は何て言うかな？
馬鹿かな、それとも泣くかな？
でも君のことだからきっと困った顔をするんだろう

やっぱりもう一度恋人、になってみようかな
なんて思って君を探す僕は愚か者なんだろう















(君を思って突き放したけれど堪えられなくなったのは僕だった)