愛故に


やばい
すごくやばい

目の前の揺れる目盛りを見て私は落ち込んだ
バスタオルを身体に巻き付けて落ち込むことは
女の子なら誰しも経験することだろう
着替えをして次に入るハーマイオニーを呼びにいく

『ハーマイオニー、』

「ずいぶん長風呂だったわね」

『……った。』

「え?何?」

『…太った!うわぁぁあん!』

「ユキ、そんなに太ったの!?」

『うぅ…3キロほど…』

「なんだたいしたことな」

『たいしたことよ!!しかもこの間教授に
抱き心地がいいなって言われたんだよ!?
遠回しに太ったって言ってるようなものじゃない!
そうよ、原因は教授と付き合ってからの部屋に行っては
いつもお菓子食べていたからだ…
嗚呼もう嫌。』

ハーマイオニーにベッドに飛び込めば怒られた
何も叩くことないのに

「じゃあダイエットすればいいじゃない」

というハーマイオニーの言葉に私はそれだ!と食らいついた












今日の朝ごはんはサラダと小さなパン一つ
ハーマイオニーに持たないわよと言われたが
痩せる為だと我慢我慢!

その日はずっとこんな食生活をした
授業が終われば中庭に出てハリー達と運動したし
体重は徐々にだが減っていった









「ユキ…貴女顔色悪いわよ?ちゃんと食べなきゃ、」

『ハーマイオニー、大丈夫だから』

どうやら私は顔色が悪いらしい
自分ではよくわからないけどなんか頭が働かない気がする

ぽんと肩を叩かれればそこにはスネイプ教授

「Msタケウチは具合が悪いのかね?
顔色が優れんようだが、もしそうなら
すぐさま我輩の授業で集中力を切らさんうちに保健室へ行きたまえ」

『ありがとうございます、教授。
私は元気ですから、』

とまた黒板の字を写し始めた

あぁやっぱり調子悪いなと思った時には
私は意識を失っていた



目が覚めるとそこは保健室ではなくて
見慣れたスネイプ教授の寝室だった
教授が見当たらない
ベッドからおりると私は書斎へ向かった

『教授……?』

教授は何かを調合しているようだった
つんと鼻につく匂いがする

「ユキ!、貴様」

怒られると思いぎゅっと目を閉じれば
ふわりと調合していたの薬品の匂いがした
教授がきつく抱きしめるから離れられない

「グレンジャーから聞いた。
…ダイエットをしていたそうだな」

『…はい、』

「我輩の言葉が原因だとか」

『それは私の管理がっ』

「すまなかった」

謝る教授が微かに震えている気がした
この人は本当に心配してくれたんだ

『教授、心配かけてごめんなさい。
きちんとご飯を食べますから』

だから泣かないで、

そう言えば無理矢理唇を奪われた
強引で噛み付くようなキス
そのままベッドへ連れられて押し倒されたが
今日くらいは教授に甘えさせてあげよう
そんなことでしか心配をさせてしまった重荷がとれないから

『ごめんなさい、教授』

「あぁ、」

『私はいなくなりませんから。
私は…』


その言葉の続きはキスで塞がれて言えなかった
でも、伝わってるよね。
私は貴方を愛しています、って。



















(我輩は少しくらいむちむちした方が柔肌で好きだ)
(でもー、)
(うるさい。太ったら我輩がいくらでも協力してやる)


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bkm
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