小悪魔とは
にゃー

俺の足元にすりよってくるこの猫
どこか知っているような…

夕食後の今、珍しく勉強をするという
ジェームズ達と別れ際に渡されたこの真っ白な猫
ジェームズが首根っこを摘み
連れてきた時はそれはすごい暴れようだったが
俺が抱くと途端になついた

「おや、パッドフット。
君とは不仲のはずの猫に懐かれてしまったね。」

なんてリーマスは笑う

「よしてくれよムーニー。ジェームズこいつ、」

「君ならわかると思うけどなー」

君の好きな物だからね
と小さく耳元で言うとピーターを連れ
彼等は行ってしまった

俺の好きな物?
猫を撫でればゴロゴロと喉を鳴らす
でもこの手触りといい雰囲気といいどこかあいつに似てる

あいつとは俺の彼女、ユキだ
甘えたがりで自由奔放
ふらっと俺のとこに来たと思えば
次にはエバンズのとこにいたりする
本当に猫みたいな奴


「お前ユキみたいだな」

「にゃー!にゃう!にゃう!」

私だとでも言うように俺の手に
ぷにぷにと柔らかい肉球を押し付ける

「お前の肉球気持ちいのな」

ぷにぷにと感触を楽しんでいると
下からうーと唸る声がしたのでやめた

ちょうどテーブルにあった牛乳を
魔法で皿をだし少しだけ入れ猫に出してやる
旨そうに飲む猫

俺も飲んでテーブルに置くころには
もう猫は飲み終わっており
いきなり俺の上に乗ったかと思えば
唇の端をペロリと舐めた

「…あー、ついてたのか。ありがとよ」

そう言って撫でてやれば
にゃあと小さくないてシーツに包まった
猫がシーツに潜りこんだと思えば
シーツが急に膨らみなぜかユキの声がした

『んー、やっぱだめかぁー』

「なっ、なんでユキが」

『あ、私アニメーガスなの』

言ってなかったっけ?と
首を傾げるユキにため息が出た

『私がジェームズにね、
シリウスにキスしてもらってないって言ったら
いい方法があるって言うの。
それで聞いたらアニメーガスになって
甘えればいいって言うからやってみたの。』

あんまり効果ないみたいだったけど
と部屋を出ていこうとするユキの腕を掴み
ベッドに押し倒して覆いかぶさる


「ったく、ジェームズはろくなこと言わねぇ。
こんなことしなくたっていくらでもしてやるさ。」


唇を重ねる直前に見たユキは
意地悪な顔をしてでも、とても綺麗に笑っていた













(シリウスーもっとちゅうして?)
(……おう。(これは襲っていいのか…?))


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bkm
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