『おはようリリー』

「あ、はにー…おはよう」

『どうかしたの?元気がないみたい…』

「そんなことないわよ、それより」

リリーが何かを話だそうとした時に
やっぱりこいつはやってきた

「おはよう僕のリリー!」

「私は物じゃないわ!」

『ジェームズおはよう』

「やあはにー!おはよういたんだね!」

いたんだねとは失礼だなと思えば
後ろからおはようと声をかけられた

『シリウス、おはよう』

「はよ。あいつらまーたやってんのか」

『いつものことじゃない』

「まぁな。じゃあ俺達は先に飯食ってよーぜ」

『そうだね
あ、リーマスは?』

「あー、ムーニーなら」

「おはようはにー」

後ろから抱きしめられて耳元で囁かれる
その声は掠れていてなんだか色っぽい

『お、おはよ』

「ちょっとシリウス
はにーは僕のなんだから
あんまり馴れ馴れしくしないでよ」

また始まった、とシリウスは肩をすくめてみせる
シリウスには友達以上の感情なんか抱かないのに
リーマスはいつもこうだ
なんだか信用されてないみたいでちょっと嫌

『…リーマス、ご飯食べようよ』

「うん、今日はホットチョコレートはあるかな」

「多分ないな」

『たまにしかでないもんね』

「……はにー」

名前を呼ばれたと思えば
人が少なからずいるのに
愛撫のようなキスが落とされた

『…っ!ぁ、んぅ…!』

「……はっ…っ、」

クチュという音がやけに大きくきこえた
ようやく解放された私はリーマスに腕を引かれ
飛び込むように彼の胸に顔を埋めた

『はぁ…も、…ばか…』

「僕を妬かせた君が悪い」

いつのまにかシリウスはいなくなっていた
なんだか申し訳ないのと恥ずかしいので
あとしばらくはリーマスから離れられそうになかった



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