あぁさようならあたしのお菓子

皆からもらったお菓子が日々すごい勢いで
無くなっていったのを見ながら
いい加減止めないと
さすがの彼も糖尿病になるんじゃない?

そんな心配をしてしまった

ハロウィンが終わって二日なのに
山ほどあったチョコレートとキャンディーたちは
となりの草食系……
いや、甘党系男子代表のリーマスに
消費されていった

「***、キャンディーちょうだい」

『はい』

手にあめを一つおけば
え、なにその顔

「チョコレートは?」

『だって今キャンディーって…』

「チョコレートも一緒にって意味だよ
わからないの?」

ありえないというような目でみられた
…理不尽だぁぁぁあ!!

『わかんないしー』

チョコレートも渡せばそれを美味しそうに食べた

「僕は***のことなら
何でもわかるのにひどいねぇ」

『じゃあ、』

「当ててみなよ、でしょ?」

『…。』

「言ったでしょ?お見通しだって」

リーマスには敵わないや
と言えばすごーく満足そう


『じゃあ今から考えること言ってみて』

「いいよー」

私はリーマスとの思い出を思い出していた

無理矢理と言えるくらい強引に付き合った
けどいつの間にか好きになってた

何度もキスをして愛を囁かれ囁いた
今も大好きって気持ちは消えずに心にあって
彼の隣でこんなくだらないことをしてるのが
すごく幸せに感じてしまう


「その顔はねー僕が好き、でしょ?」

今度はココアを飲みながら
こっちを余裕そうに見ているリーマス

『ち、違うし!』

「図星か、***かわいい。
でももうちょっと素直になったほうがいいよ?」

『うるさいなぁ!違うって…!!』

気がついた時にはキスをしていて
喉の奥にはココアが流れていた
飲みきれなかったココアが喉を伝って制服を汚した

「素直にならないお仕置きだよ」

含み笑いをして喉に筋を作ったココアに
舌を這わせる彼がとても妖艶でかつ野性的で
本当に彼は狼なんだななんて思った




(僕も君が大好きだよ)
(ずっと一緒、だよね?)
(あぁ君を食べてしまいたい)



狼にチョコレート





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