命だって差し出そう

あいつか連れていかれてから早一週間が過ぎた
ホグワーツは緊急配備をしき城の守りを固めた
我輩はそれより優季の方が心配だった
意識を無くす前のあいつの寂しげな表情が忘れられない

「スネイプ教授」

いかん、今は授業中だ
今までだったら感じなかった感情が
置かれている状況を無理にでも
理解させようとしているように思えた

生徒からレポートを受け取りふと窓を見れば
そこには酷い顔をした自分がいた
何もできなかった自分が恨めしい
なのに会いたい
優季に今すぐ、会いたい

叶えることができない願いを持ったまま
校長室へと向かった
そこには教授のほとんどが集まっていた

「全員そろったようじゃの」

声は穏やかだが表情がいつも以上に厳しい
校長の一言で会議が始まった

「生徒は全員帰宅させるべきですわ」

「私もその方がいいと思います」

「連れ去られた生徒はどうするのですか」

「皆、落ち着くのじゃ」

一斉に話出す教授達を制する声

「生徒は此処に残すと決めた。その方が安全に思うからの」

「Ms桜葉はどうするのです!?」

今にも泣き出しそうなマクゴナガル教授
ミネルバと肩に手を添える校長

「捕われた優季はわしが取り戻す」

「お一人でですの!?」

「失礼ですが校長、それは無謀かと」

その発言には誰もが口を揃えた
無論我輩もだ

「先生方には家族がおるじゃろう。
その家族を悲しませてはいけない。
だがわしにはあの子だけなんじゃ」

家族と、おじいちゃんと呼んでくれるのは
と話す校長に誰も何も言えなくなった

「では校長我輩をお連れ下さい。
幸い我輩には家族と呼べる者はいませんしな」

「セブルスッ、それは」

「マクゴナガル教授。もう決めたことです」

「わかった。ではわしとセブルスで優季を助けに向かう
他の先生は生徒達の保護に全力を上げていただきたい
頼みましたぞ。」

そのまま会議は終わり我輩も退出しようとすれば呼び止められた

「本当にいいのじゃな?」

「愚問ですな。
…校長にあいつしかいないように
我輩にもあいつしかいないのです。」

では失礼と扉を閉めた




君を超える愛する人を見つけた
他の女性を愛することを君は許してくれるだろうか
許してもらえないならせめてあいつを守ってやってくれ
その為だったらこの命喜んで差し出そう




















(無事でいてくれ)
(貴方も人を愛せたのね、よかった。)


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bkm
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