嗚呼、神様

目を開けると下には見慣れた街

『う、浮いてる!?こここ怖いぃ〜』

涙目になりながら嘆いていると

「おーい…こっちに来なさーい」

何かを食べているような
はっきりとしない発音を
不思議に思いながら
声のする方へと向かった。


そこにいたのは真っ白い服を着たおじさんだった


『あのー、私をよん「桜葉優季だな?」』

ん?と問われれば頷くことしかできない

「ここはあの世とこの世の狭間だ。
ちなみにお兄さんは神様だよ☆」

ぱちんとウィンクをされた。

お兄さんや神様と言うこのおじさんは神様らしい。
本当なのかはつくづく怪しい。
だってお煎餅を雲の上でねっころがって
バリバリと食べているのだ。
普通考えて信じるのは難しいだろう。

「本当に神様か?って顔をしてるな」

『え、…』

「信じられないなら見せてやる」

そう神様(おじさん)が言った瞬間
今までの記憶が蘇る。

それも生まれてから死ぬまでの記憶。
しかも私の知らない事ばかりだ。

いっきに押し寄せる衝撃に
思わず座り込む。


「…これで信じたか?」

ただ呆然とすることしかできなかった。
私に構わず神様は話を続ける。

「なんかねー会合で君をまた違う空間に飛ばすことになったんだよね。
だからね、どこがいい?」

『会、ご…う?』

「俺だって知らないさー、上からの御達示だしな。
とにかく早く行きたいとこ言ってー」

むしゃむしゃとまたお菓子を食べる。
神様は甘党なのかな…


『私行きたいとこなんて…』

「まぁいきなり言われたらね。
じゃあ選びな。
深海の世界
地中の世界
魔法の世界、どれかだ。」

『…(どれにしたらいいんだろう)』

「…5秒以内に決めてー」

『えぇ!?』

「5」

「4」

『神様、ちょっと…』

「3」

『う、あ、』

「2」

「1」



『ま、魔法!!』

「…わかった。いいか、一つ注意だ。
君の記憶はほとんど無くす。
家族の記憶だけは残しておいてやるが。
そこだけ分かっておけ。」

なぜそんなことを、
と思っていると
神様が私のおでこに触った

その瞬間に私は気を失った





(ただただ不安ばかりだった)


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bkm
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