手作りティータイム


「ねぇ優季っお願いよ!」

目の前にお願いと手を合わせるパーバティ
彼女はどうしても今日中にクッキーを作りたいらしい
なんでも好きな人の誕生日が今日だとか


『私はいいけど、材料とかがないよ。』

「それなら任せて!あてがあるわ!」

ラベンダーがにっこり、
というよりにやっと笑うと
私とパーバティはラベンダーに連れられ
ある教授の部屋にきた

コンコン

「はい、どちら様?」

「ラベンダー・ブラウンです」

「どうぞ、」

そう言われたのと同時に扉が開いた

「ルーピン先生!お願いがあって!」

「先生ー…!」

とパーバティとラベンダーはその先生に駆け寄る

「どうせろくなことじゃないな?」

ふふっと軽く笑うルーピン先生と呼ばれる人は
私を見て首を傾げた

「おや、初めて会う子だね。
私はリーマス・ルーピン。
闇の魔術に対する防衛術を教えているよ。」
よろしくねと笑いかけられれば
周りにほんわかとした空気が流れた

『私は優季桜葉です。
今年からこの学校に来ました。』

そういえばルーピン先生は
じゃあ僕と同じで新入生だね
なんて言ってくれた

「で、君達お願いってなんなんだい?」

パリッとチョコを食べる先生
甘党なのかなぁ…

「私達クッキー作りたいんです!」

「だけど部屋では作れないし…」

「僕のところに来たと。」

「はい、先生。
すみませんが先生のキッチンを
少しだけお借り出来ないでしょうか?」

お願いしますと頭を下げる

『先生、お願いします!』

パーバティを応援したくて一緒にお願いする

「その出来たクッキーの試食を僕にさせること!
これが条件だよ。」

ちいさくウィンクをした先生

『ありがとうございます!』

「じゃあ僕はあっちにいるからね
好きにやるといい。」

先生が杖を振るとキッチンに
小麦粉やお砂糖、バターなんかが
たくさんあった

先生にもお礼にいっぱい作らなくちゃ!
三人で気合いを入れて作りはじめた


「若いねぇ……」

小さくルーピン先生が呟いた言葉を
私達が聞いているわけもなく
ゆっくりと扉が閉まった






それから数時間後たくさんのクッキーが出来上がった
それはもう食べきれないくらいに

「たくさん出来たね!」

「疲れたねー」

『でも楽しかったね!
あ、ルーピン先生にクッキー渡してくる!』

私はルーピン先生が出て行ったドアを
コンコンと叩いてみる

「どうぞー」

『失礼します』

中に入ればそこはルーピン先生の私室のようで
たくさんの本と少しのアンティークとベッド
それとテーブルの上に写真がいくつか置いてあった

『先生、クッキー出来ました!』

「おっ、本当だ。こんなにもらっていいのかい?」

『はい!先生はチョコがお好きみたいだったので
チョコチップクッキーを多めにしておきました』

「嬉しいなぁ、ありがとう!」

『じゃあ私はこれで』

「待って!お礼にこれをあげるよ。」

手の平に置かれたのは三つの飴

「クッキー美味しくいただくよ」

と先生が笑ってくれて私もうれしくなった





キッチンに戻り後片付けをして
その後ルーピン先生の紅茶をご馳走になっていると
いきなり扉がガチャリと開いた

入ってきたのはスネイプ教授だった

「おや、お楽しみでしたかな?」

「やあ、セブルス。
今彼女達とお茶をしていてね、よかったら君もどうだい?」

間髪入れずに

「結構だ。」

と厳しい声
スネイプ教授を見ると一瞬目が合った気がした

「いつものだ。今すぐ飲みたまえ。」

「これ苦いから嫌いなんだよな…」

とスネイプ教授からゴブレットを受け取り
一気に飲み干した

「うぅ…、ありがとうセブルス。」

「礼には及ばん。では、失礼する」

私は気がつくとじゃあ私も
と言っていた

「もう行くの?」

「うん、私もクッキーあげたい人がいるから」

パーバティに答えていると
スネイプ教授は扉を閉めて行ってしまった

「あ…、と、とりあえずいくね!
ルーピン先生紅茶ご馳走様でした!」

そう言い残し私はスネイプ教授の後を追った

スネイプ教授は歩くのが早いのか
もう遠くに行っている

私は教授に追いつく為にスピードを上げた





















(優季ってさ、スネイプ教授好きだよねー)
(ねー、私には理解できないわ。)
((へぇ、セブルスはどうなんだろう?))


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bkm
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