ジャスミンの花

「本当に大丈夫なのね?」

『うん!ありがとう、ハーマイオニー。』

昨日の夢のせいで食欲がなかった
それでも今日からはホグワーツの生徒として
授業に出なくてはならない
自分に葛をいれ私は最初の授業へと向かった


前から思っていたがこの学校は広い
何処に何があるかを把握するのに
どれくらいかかるだろうと頭を悩ませていたら教室についた

最初の授業は魔法史学だった

「魔法史学はゴーストが先生なのよ」

『ゴースト、でもこれくらいじゃもう驚かないよ?』

私は最初にほとんど首なしニックをみて
思わず転んでしまったのだ
ニックは受け止めようとしてくれたけど
ゴーストだからそれは無理だった


魔法史学は誰も聞いていないようで
話を聞いているのは私とハーマイオニーくらいだった

授業が終わりぱらぱらと生徒が出ていく
その時に金髪の男の子に声をかけられた

「おい、お前はダンブルドアの孫って噂の
Ms桜葉か?」

『えぇ、そうよ。優季桜葉です。
よろしくね!えーっと…』

「僕はドラコ・マルフォイだ。
寮はスリザリン。多分グリフィンドールの君とは
よろしくしないとは思うがな。」

私はそんなマルフォイ君の言葉を
少しだけ寂しく思いながら

『そう……。でも機会が会ったら
またお話しできらいいな!
じゃあ私友達が待っているから行くね!』

マルフォイ君から離れ
ハーマイオニーの元へ行くと
あなたなんでそんな悲しそうなの
なんて言われた

隠していたのに私はそんなに顔に出ているのかしら
そんなことないよと言い次の授業に向かった





全ての授業が終わり談話室でハーマイオニーに
一年生からの勉強を教えてもらっていると
ロンとハリーが来た

「何をやっているんだい?」

『ハーマイオニーにね
一年生からの勉強を教えてもらっているの』

「うわー優季大変だなー」

「ロン、あなたも一緒にやったら?
きっと忘れているわよ?」

「そうだぞロン」

「なんなら優しい」

「「お兄様たちが」」

「教えて」

「差し上げても」

「「いいんだぞっ!」」

ロンがげっ!と顔を引き攣らせ

「フレッドとジョージはいつも僕に悪戯したら
どっか行っちゃうじゃないか!」

と言う先を見ると
ロンと同じ燃えるような赤毛の
顔のそっくりな二人がいた

「これはこれは、ジャスミン姫じゃないか!」

『私は優季ですけど…』

「知ってるよ優季桜葉だよね!
僕はフレッド」

「僕はジョージ」

僕の二つ上の兄なんだとロンが教えてくれた

二人からよろしくと手を伸ばされ
先にフレッドと握手をしようと思ったら
ぐいっと手を引かれた
よろめいたところをジョージが受け止めてくれた
と思えば二人同時に頬にキスをもらった

『なっ、なにす…』

「やっぱり姫だ」

「照れてる顔も」

「「かわいいよ!」」

と交互に言われれば
怒る気もなくなった

「優季になにするのよ!」

とハーマイオニー
それを宥めるハリーとロンをみて
双子はけらけらと笑っていた



あとで何故ジャスミンと呼ばれたのか聞いてみると
ジャスミンの花のように小さく色白で
花言葉のように可憐だから。
と一部の生徒たちがそう呼んでいるらしかった




「優季、私そろそろ寝るけれどまだ起きてるの?」

ハーマイオニーが髪を乾かし終わり
こっちを眠そうな目で見た

『んー、寝ることにする。最初ですっごく疲れちゃった』

「そうよね、また明日もあるし
少しずつ慣れていきましょ!
じゃあ優季、おやすみ」

『おやすみ、ハーマイオニー。』

電気が消され私は目を閉じた














(そうだよね、ちょっとずつ。ね)


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