組分けと友


カタンとアールがこっくりこっくりと
体を揺らしながら寝ている音で起きた

昨日買ってきた制服に身を包み
こっちの世界にくる前の制服を見つめた

もう、いらないよね。
私はもうこっちの世界の人間なんだから
こっちで生きていくのだから

そうして制服をごみ箱に捨てた


ドアがノックされドアを開けると
マクゴナガル先生が立っていた


「これから組分けの儀式の為大広間に行きます。
ついてきて下さい。」

『は、はい!』

いきなりのことに戸惑いながらも
私はついていく

大広間に向かいながら先生は
組分けの儀式を私に話し出した

「組分けの儀式は勇猛果敢なグリフィンドール
心優しくまっすぐなハッフルパフ
機知で勤勉なレイブンクロー
そして狡猾なるスリザリン
そのどれかに分けられそこの寮に住むことになります。

基本的には組分け帽子が
あなたの素質にあった所を選びますが
行きたい寮があったなら頼んでみるのもよいでしょう。
それとあなたは今年は4年生として
入学することになりました。
勉強の方はゆっくりとやっていきましょう。」


話をしながら歩いていたら
大きな扉の前にきた
この中が大広間らしい

「大広間の中には全校生徒がいますが緊張しなくても大丈夫。
名前をアルバスが呼びますから
扉を開け真っすぐに歩いてきて下さい。」


返事をする間もなくマクゴナガル先生は
すうっと溶けるようにいなくなってしまった

『えっえぇー!?』


大広間のざわめきがなくなった
あと少しで私の名前が呼ばれるんだわ
よし!胸をはって歩いていけば大丈夫!
落ち着くのよ優季!
自分で自分を励ましていたら名前が呼ばれた

『い…行かなくちゃ……よし!』

ぐっと力をいれ扉を開ければ
目の前には人、人、人
だが真っすぐ前だけを見て
おじいちゃんの所まで歩いていく

遠くの方で何か言われているけれど
そんなこと気にしていられなかった

おじいちゃんの所まで行くと
マクゴナガル先生に椅子に座るように促され
おじいちゃんに帽子を被せられた


「うーん、おや。君も違うところから来たのか。
それに不思議な体質まで持っているな。
君の性格的にはハッフルパフかな。
だがやっぱり君にはここしかなかろう。

……グリフィンドール!!!」

グリフィンドールの席がわっと湧いた

マクゴナガル先生におめでとうと言われ
寮のテーブルに案内された


「さて、新しい生徒も紹介し終えた所で
今日は良く食べ良く飲んでいくのじゃ」

目の前にたくさんの料理が現れると
皆いっせいに食事を始めた


料理や皆の勢いに呆然としていると

「ねぇ!あなたってすごい綺麗な髪ね!」

真っ正面に座っていた女の子が話しかけてきた

「私はハーマイオニー・グレンジャーよ」

『髪のことありがとう。私は優季桜葉!』

お互いによろしくと言えば何年生かを問われた

『私四年生なの。
いきなり四年生って言われても不安だけれど。』

「そうなの?私も四年生なの!
勉強なら私に任せて!一緒にやればすぐよ。」

『ハーマイオニーは勉強ができるんだぁ、すごいね!
あ…ハーマイオニーなんていきなり馴れ馴れしかったよね…』

「そんなことないわ!私も優季って呼ぶから
ハーマイオニーって呼んで?」

そうしたらフェアじゃない?
そう言ってハーマイオニーは笑った

「あ、そうだ紹介するわね!
ちょっとロン!ハリー!いつまで食べてるの!?」

「えー、君がおしゃべりなだけだよハーマイオニー」

「まぁまぁロン…」

「何かいったかしら?」

「いえ…」

ロンと呼ばれた赤毛の男の子と
眼鏡をかけた男の子が一緒にこちらを向いた

「優季…だよね、僕はハリー・ポッター。
僕も四年生なんだ。よろしく!」

「ハリーだけずるいぞ!…僕はロン・ウィーズリー!僕も四年生!
ねえ、優季ってよんでいい?」

『ハリー君、ロン君よろしくね!
私のことは好きに呼んでくれて構わないから』

「僕らに君なんていらないよ!
ハリー、ロンて呼んでよ!
だってもう友達だろ?」


友達、その言葉がすごくうれしかった

『ありがとう、ロン、ハリー!』


私は満面の笑みで二人に微笑んだ












(友達っていいな!)


prev next

bkm
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -