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これが正遊撃士。何級かは知らないが、きっと彼もシェラザードに並ぶ遊撃士なのだろう。
ヨシュアなら名前くらいは知っていたかもしれないが。

「…」

今頃、二人もシェラザードと共に情報集めに忙しくしているだろう。
先にボースへ向かった記者二人も市中を駆け回っている筈だ。
何か新事実は浮かび上がったのだろうか。
定期船は?カシウスは?空賊は?
考えることが多すぎて頭がパンクしそうだ。

そうこうしているうちにボースへの入り口が見えてきた。
土の街道から補正された道へ変わった頃、先頭の赤毛が立ち止まる。

「おい、ガキ」
「なあにおじさん」
「なんだよおじさん」
「おじ、……いや、お前らに言ったんじゃねえよ」

レフを呼んだアガットに、双子が返事をした。
おじさんという呼称に眉を顰めたが、それ以上言い返す事はなくレフを視界に入れる。
ガキ、と呼ばれるのにはやはり納得がいかないが、一応レフも顔を上げ相手に向き直った。

「レフつったか。お前、ロレントに帰る前に此処のギルドに寄ってけ」
「ギルド?」

レフは目を丸くして聞き返した。
何故。報告は請け負った遊撃士がやるのではなかったか。
ロレント支部所属の準遊撃士であるレフには他支部への報告の義務など無いはずだ。

「受付はルグランっつう胡散臭い爺さんだ。ギルドの場所は…まぁわかるだろ」
「や、ちょっと待てよ。俺はまだ他支部の管轄に首突っ込んでいい身分じゃ」
「ああ?その場に居合わせたんだから別に怒られねえよ。さっきのことは報告しねえとまずいだろうが」

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