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――キンッキンッ
踏み固めた地面を蹴る。
澄み切った空の下。栗色のツインテールが舞う。
「おはよ、エステル」
身の丈程の棒術具を繰るその少女は、此方に気付くとまだあどけない笑顔を作った。
「おはようレフ。今日もいい天気ね」
彼女はエステル・ブライト。
ロレントの遊撃士見習いだ。
片割れの少年と同様、来週の試験に合格すれば準遊撃士の資格を得る。
もうすぐ向かう先は遊撃士協会ギルド。
昨日は特に何も聞かされていないため、アイナに会い本日の予定を聞かなくてはいけない。
「ご飯食べてく?」
「ああ、もう食べてきた。お茶だけご馳走になろうかな」
「そ?…まあ入って。ヨシュアは部屋で本読んでたけど、そのうち下りてくるでしょ」
「お邪魔しまーす」
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