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sora no kiseki
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オリビエ・レンハイム。
F?lcom学園一の百戦錬磨。
何の、というのは…


「さて、目標(ターゲット)は誰に？」
「エステル・ブライト。あの気の強い嬢ちゃんか。まぁキールが選んだにしちゃ妥当なとこだな」
「いや、知ってる子あんまいないから」
「ほお〜…まぁピンク…いや、案外黒って線も」

黒板を背に、教卓に集った三人。
なぜか教師と上級生が、下級生のクラスに屯っているのか。
まず 暇だから、というのもあるがそれともう一つ。

「前回のシェラ君は失敗だったからな」

教室を見渡し、ニヤニヤとエステルを見るオリビエに倣い女子のプロフィールリストを眺めるのはドルン、その隣で聞こえないように声を殺しているのはドルンの弟のキール。
学生にしては少々年を重ねすぎな気がしなくもないが、二人は生徒でドルンは教員である。

「やはり彼女が妥当かな。上級生にも人気あるしね」
「でもあのスタッフで殴られるのはな…絶対痛い」
「いやジョゼットの跳び蹴りよりは手加減してくれるだろ」
「えーどうかなぁ…」

「皆さん何の話してるんですか」
「おお！ヨシュアきゅんじゃまいか！」

そこへ黒髪の王子が現れた。
黒髪の王子、ヨシュア・ブライト。目標の彼氏である。
ヨコシマな視線がエステルに注がれているのをいち早く察知したらしい。
ヨシュアの登場にテンション鰻登りというか結局何でもアリなオリビエの鼻の下が伸びきった。

「いっそ君がスカートはかないかいハァハァ」
「何言ってるんですか気色悪い」
「そうだぜニイチャン、男のトランクス見て何が楽しいんだよ」
「ドルン兄貴、鼻血、鼻血」
「あのー…よくわかんないんですが、悪巧みなら風紀委員として僕も見過ごせないんですけど」

鼻血を噴くオリビエとドルンに若干引き気味なヨシュア。
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