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sora no kiseki
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side:)アガット+ティータ
「そうだな…月末の金曜なら何とか…」
男に二言はない。
とは言っても… たまにはあってもいいような気がする、最近そう思わずに居られない。
これは苦労人 赤毛アガット・クロスナーの愛と勇気と感動の物語である。
ラッセル家の一族〜月末ディナー〜「わっ!何でこんなとこから槍が!」
「うわっ死ぬかと思った…!」
「ギャアアア コブラ!?●※△@☆!」
回って来た依頼を片付けて、一度ギルドへ顔を出した後にラッセル工房へ向かう。
角を曲がったところで、本日三度目の(明らかに人為的と思われるが真相は闇の中である)トラップを回避。
「ふー…危なかった。つうか、あのオバサンほんと怖ぇ…」
息をつく暇もなく数本飛んできたクナイを避け、アガットはインターホンを鳴らした。
『はーい』
「よう」
『あっ、アガットさん!開いてますよ。入ってください』
「あ、…ああ、邪魔するぜ」
名乗る前から返事が返ってくる。
1ヶ月ぶりに聞いたあどけない声に緩む口を直しながらドアノブを捻った。
今日は約束の金曜日。
ラッセル家で夕食をご馳走になるのが最近の日課なのだが。
先月ティータの両親が帰って来てからというもの色々(※)事情が重なって、正直気が重いのを感じずにはいられない。
だが一度交わした「約束」を違えるのはポリシーに反する。
それに自分が来ることで相手も喜んでくれているようだし、好意を無碍にはできないし…
とかなんとか言うのは口実で 何だかんだ言って 実は会うのが楽しみだったりするのだが。
「今週はシステムの異常があったりしてバタバタしてて色々大変だったんですよー」
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