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colorfulxcaracal

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「デリカシーねえのいちいち相手にすんな、ロゼ」
「いやお前にあるとも思えねえけどな」
「変態に言われたかねえよっ」
「ふふ、ウエットティッシュあるわよ、ルフィ」

下らない話で盛り上がりながら、一行の姿は見えなくなる。

「アイツら…何モンなんだ…」
「知らねえよっ」
「あー怖かった…」

残されたゾンビたちは、ガタガタと震えながら黙って見送るしかなかった…


* * *


「…ルフィまで連れてかれるなんて」

ルフィが入っていると思しき棺桶が目前の壁に開いた穴へ引っ張られていく行方を追うしかなかったロビン、フランキー、そしてロゼ。

「何か変な蜘蛛は出てくるし…」

先ほど、ルフィ救出を邪魔してきた巨大な蜘蛛を流石に直視はできなくて視線をずらす。
それから、たった今船長不在となった麦わら海賊団を憂いた。

「みんな大丈夫かなぁ」
「大丈夫よ。そう簡単にはやられないわ」
「若干不安だがな…とくにあの緑」
「あー、やっぱそう思う?」

サンジは大丈夫だとしてゾロが消えたのは痛い。
彼は一人で行動させてはいけない人間だからだ。
まず、迷子になる。
サニー号が止まっている場所をちゃんと覚えているかどうかもわからない。

不安だ。
果てしなく不安だ。

「コックさんに続いて剣士さん…ルフィ…これから読者が減るわね。勢いよく」
「いやニコ・ロビンよぉ…今更ながらお前相当失礼だぜ」
「この状況だけは打開しないといけないわね。一刻も早く」
「あの俺様こう見えてナイーブだから。これ以上凹ませること言わないで」
「ええわざと言ってるのよ」
「おめえ本当性格悪いな」

ロゼを挟んで軽口を叩きあう二人に、上から見下ろしていた巨大蜘蛛は「そろそろこっち集中してくんないかなー」若干困っていた。

「…お前、ルフィをどうする気だ」
「あん…?なんだこの子供…一味のリストには無かったはずだが」

一歩前へ進み出た子供に巨大蜘蛛は「報告ミスか?」首を傾げる。
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