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colorfulxcaracal

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「ナミよぉ、風呂くらい一人で行けよなー」
「そうだよ、ドクトル・ホグバックの話を聞きたかったのによー」
「いいから黙ってついてきて」
「へえーい」

右手に燭台を持ち、戦闘をきるのはナミ。
その後ろからウソップとチョッパーが続き、空中にはゼゼがふわふわ浮遊している。

バスルームに着いた後はナミがゼゼを連れて中へ。
外はウソップとチョッパーが見張り役に立たされた。(厳密には座っているのだが)

広いバスルームは水音が良く響いている。
ナミは羽を仕舞いとてとて床を歩きながらにおいを嗅いでいるゼゼを持ち上げてシャワーをかけてやる。
上から降り注ぐ温かい雨にびくついていたゼゼだったが慣れてからは嬉しそうに燥いでいた。


「覗いてみてぇー」
「えっお前が!?マジで?」

溜息がちに呟くチョッパーにウソップが大袈裟に驚いた。
オスだということは流石にわかっているけれど、この獣にそういう感情があったとは驚きだ。

「人間の女の裸には興味ないけど、ドクトル・ホグバックの研究室を覗いてみてぇなー」
「見たくねえし。怖ぇし」

帰ってきた言葉に「なんだ」と納得し、ウソップも腰を下ろす。

「だいたいなぁナミィ、何で俺たちが風呂場を護衛しなきゃならねえんだ。怖ぇなら入らなきゃいいだろー」
「ゾンビに体触られてあんたたちよく平気ねー。不潔。ねー、ゼゼ」
「にゃーお?」

よくわからないが一応返事するゼゼ。
シャンプーしてもらって全身ピカピカになったのはいいが、自分のにおいが消えそうで少し心配だったため正直それどころではない。

「どーせまた汚れるもんなー」
「なー」

不潔と言われても適当なことを言って同調しあう二人に、ナミが溜息をついた。

「夜になったらここ出るわよ」
「えー!?」
「おめえ!何言いだすんだこのどアホ!もぎゃっ」

突然の言葉に怒ったウソップが風呂場の戸を開け怒鳴り込む。
が、瞬時にナミが風呂桶をぶん投げてきて額に直撃。
呆気なくまた外へ引っ込むウソップであった。
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